内容説明
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自然放牧による本来の酪農に取り組む、酪農界の異端児・中洞正。
効率優先の酪農ではなく、牛に無理のない自然な放牧を普及するのが使命であると考え、牛と人と自然の持続可能な未来を目指している。
中洞氏が営む牧場の春夏秋冬の姿と、生きる言葉を写真とともにつづった一冊。
――幸せな牛から健やかでおいしい牛乳は生まれる――
見渡す限りの山に放牧された牛たちの生活。当たりまえに子牛は母牛のお乳を飲み、雪の中で寝る。
牛舎に入ったまま一生を過ごす牛のミルクが市場にあふれるなか、ここの牛たちは、牛本来の生活を送っている。
本当の牛は草食動物、自分から穀物を食べることはない。
草食動物である牛が強制的に食べさせられている穀物の飼料問題など、社会問題にもふれる。
感想・レビュー
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ワタナベ読書愛
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2020年刊行。岩手県で山地酪農を営むなかほら牧場の、四季の景色と牧場を作り上げた人、働く人たちのインタビューなどをまとめた写真集。牛は、草食動物であり、本来は自然の中を歩き回り、自分で食べられる草を探して食べ、恋の季節を経験して子どもが生まれ、仔牛は母牛のお乳を飲んで育つ。牛乳は自分の子どもに与えるものであり、人間にはあまったものを分け与えているだけ。そんな当たり前の光景が見られる。このことが「貴重」なことになってしまったが、これからは自然の生き方を牛も人間も取り戻して欲しいと思った。牛乳は貴重品なのだ2023/09/17