内容説明
ラウル・クタール、アンナ・カリーナからゴダール、サミュエル・フラーまで、20人の映画人を著者が「映画作りの秘密」について、真剣に、ときに親密に、機微にわたって聞き、採録された最高に面白いインタビュー。br>これは稀有な記録である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GO-FEET
5
「私がうっかり、おこがましく批評家気取りで、引用とかオマージュとかリメークとか、生意気な表現を使ってしまったために、これは、わが大魔神(註・サミュエル・フラーのこと)の御機嫌を損ねる結果になった不幸なインタビュー」だけでも十分に読む価値あり!2019/10/30
ロースかつカレー
1
キム・ノヴァクのインタヴューが読めるなんて!アンナ・カリーナとラウル・クタールのは別の本でも読んでたけど、この本の構成が読みやすい。2025/03/22
小川一輝
1
フランス映画関係者を中心にした山田宏一のインタビュー集。戦時下での撮影ではゲシュタポがいる撮影所と山から降りてくるユダヤ人スタッフというそれ自体が映画な話からやはりヌーヴェルヴァーグの輪郭を様々な角度から浮き彫りにする話まで。ゴダールが逆立ちしていた話は出てくる度に笑えます。2020/09/13
猿田康二
1
どのインタビューも、される人もその内容も素晴らしいの一言に尽きるのだが、中でも圧巻なのは、ピエール・ブロンベルジェのそれである。恥かしながらこの人の存在をこのインタビューを読むまで全く知らなかった。映画プロデューサーであり、ジャン・ルノアールの親友で戦前の彼を支え、戦後はヌーベルバーグの立役者だった人。話を聞くと生まれる前から映画の申し子であったことが判明する。聞き手である山田氏も彼との会談に喜びと幸福が溢れている事がよくわかる。サミュエル・フラーとルイ・マルへのインタビューも必読。キム・ノバクもいい。2020/03/14