内容説明
ケアハウスうららの個性豊かな登場人物たちが織り成す人生模様
ケアハウスは社会の縮図
元看護師でポケットティッシュカバー作りに精をだす有村マツエ、勝気で姐御肌の工藤タカコ、伊達男の黒田亮平……。ケアハウスうららの住人それぞれに入居に至る背景があり、彼らの間に友情、恋愛、諍いが巻き起こる。笑って泣けるストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
164
それなりに年齢を重ねた人達だけあって、いろいろな道を歩んだんだろうなあ。個性豊かな住人達の生き方がなんとも読んでて心地よく、この住人とは合う合わないなと思いながら読みつつ、そして自分が、もしケアハウスに入ったらという視点からでも読めて、こうはなりたくない、あるいはなるほどねという事もあり、老後の参考にもなりますね。ラストはちょっと寂しさを感じましたが、優しさに溢れた物語でした。自分がケアハウスに入るのであれば、間抜けでアホだけど気配りできるジジイになって入居したいかな。老後のための参考になりました。2018/11/10
to boy
38
お気に入りさんの書かれた本という事で、書店に注文して取り寄せてもらいました。期待以上の面白さ。私と同年代の人々が住むハウスでのちょっとした出来事やら行動にその人のそれまでの人生が濃縮されているようで、思わず我が身を振り返ってみたくなります。老いては子に従えと素直になれるのかなぁ、自分は。歳をとって社会から離れたって人としての思いは変わらない、その時自分はどうするんだろう。2018/10/20
anne@灯れ松明の火
30
読友さんが作家デビュー!と知り、多くの人に読んでもらいたいと地元図書館にリクエスト♪ 介護は不要な高齢者が集まる自立型施設~ケアハウスうらら~の人々を描く短編連作集。個性豊かな面々に、頷いたり、笑ったり、時に切なくなったりしながら、楽しく読了。読みやすい文章だった。次に予約も入っていて、うれしい♪ 2018/12/13
ちゆりさん
15
高齢者であっても、その日が来るまで人生は続く。その気になれば、いつだって新しい一歩は踏み出せる。2023/05/21
柊子
15
雛さん。面白かったよ。そして、実母とだぶり泣けてしまった。介護付きのホームに入所していた母の愉しみは、傾聴ボランティアさん(70代)とおしゃべりをすることだった。寝たきりだったけど、ボランティアさんの来る日は化粧して体を半分起こして、活き活きとしていたなあ。ラストのタカコさんの旅立ちが温かくて清々しい。心からのエールを送りたくなる。雛さん、続編、待っています。2019/01/13