内容説明
和風ファンタジー×六七質アートの化学反応! 読後満足度絶対保証!
半妖となった高校生の翔は、もうすぐ迎える夏休みの間の働き口を探していた。
しかし、小さな田舎町には学生のアルバイト先があまりなく、翔の仕事探しは難航する。
それを聞きつけた北の神主・比良利は、翔に神社で働かないかと持ち掛けた。
あれよあれよという間に言いくるめられてしまった翔は、
二足立ちの狐の妖たちに混じって、『出仕前』という神職の手伝いをすることになった。
人語を理解できる化け狐の茶丸に面倒をみられることになり、
自由で気ままな狐たちに翻弄されながら、翔は慌ただしい日々を送っていく。
一方、『夏越の大祓』で南の神主をお披露目したことにより、
妖たちは新たな神主の下で甘い蜜を啜ろうと、水面下で動き始める。
中でも妖たちは『指南番』と呼ばれる神主候補を指導する役目を狙っていた。
翔に対抗心を抱いている貂の千早は、
『指南番』になるために翔に直接勝負を仕掛けようと画策するのだが――。
梅野 歩(ウメノアユム):福岡県在住。本作にてデビュー。
六七質(ムナシチ):イラストレーター。東京都在住。ゲーム、アニメ背景のコンセプトデザイン、小説等の装画、カードゲームイラストなどで活躍中。ベストセラー絵本『えんとつ町のプペル』(にしのあきひろ・著)のメインイラストレーターを務めた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
9
夏休みの間のバイト先を探す翔が比良利に神職の手伝いを持ちかける中、妖達が翔に取り入り利用しようと動き出す今巻。―――深まる夏は波乱の香り、深き夜はすぐそこに。神職の手伝いをするという事で更に妖の世界へと入り込み、妖達の謀略の最中へと巻き込まれ。どんどんと翔が戻れぬ深みへと嵌っていく中、妖達に様々な動きが起こり全ての原点となった妖の影も見える巻であり、どこか深く優しく、冷たさの中に温かさのある何処か心温まる巻である。衝撃の事実が告げられる中、翔の今後はどうなってしまうのか。 次巻も須らく期待である。2020/04/07
尚侍
7
素晴らしい。内容の良さもさることながら、やはり世相がなにかと騒がしい今この時期に読めたというのが一番大きいですね。主人公の葛藤が今の状況とシンクロして感じられたことで、これ以上ない読後感を味わえたと共に、作品から力をもらえたような気になりました。そしてなにより素晴らしかったのが、ラストの部分で主人公が感じた「さみしさ」を超える場面。ネタバレになるので内容は書きませんが、このあたりのやりとりは久しぶりにしびれましたね。エピソード的にはまだ前半なので、一日も早く続きが読みたいです。2020/04/07
dorimusi
3
今までで一番面白く次を期待させる終わり方だった。 なのに出てないと。なろうで読もうにもかなり話しが違いそう。。残念。2023/06/23
kukulu
2
前半のほほん。後半ヒヤヒヤからの泣き。 比良利の懐の大きさにキュンとした(笑) 双子と言うより年の離れた兄弟w最後の方に 千早の放った言葉に次巻の核心がある…?2021/02/24