プリンストン大学で文学/政治を語る バルガス=リョサ特別講義

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プリンストン大学で文学/政治を語る バルガス=リョサ特別講義

  • ISBN:9784309207858

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内容説明

キューバ革命、ペルー大統領選、ドミニカの独裁政治、シャルリ・エブドのテロなど、ノーベル賞作家が自らの足跡も交えて政治・暴力と文学の密接な関係を語り尽くす、刺激に満ちた講義録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

cockroach's garten

21
ラテンアメリカのペルーを代表する作家で、ラテンアメリカ文学ブームを牽引した大作家バルガス=リョサ。彼は作品にどんな想いを込めたのかを仔細に研究者と一緒に分析していく本作は、母国ペルーを含めたラテンアメリカ社会とバルガス=リョサがどう対峙してきたのか、文学とは何を物語るべきなのかを彼自身の言葉から教えてくれる。独裁社会と独裁によって生じる歪みはとても説得力があった。また、日系人の元ペルー大統領アルベルト•フジモリと闘った大統領選挙に関する回顧も興味深かった2020/09/20

ふみふみ

10
政治や文学、ジャーナリズムの話も面白いですが、やはり自作を語るパートが一番興味深いです。特に「ラ・カテドラルでの対話」はどうしてあんな難解にしちゃったのか、その狙いはなるほどと納得です。ちなみに私はドン・フェルミンをいいお父さんだと思ってましたが、リョサ先生曰く偽善者キャラですか、私も全然読みが甘いですね。他「チボの狂宴」は現実はもっと酷くて書けないこと多数とか(恐...)、先生の作品中唯一の使い回しキャラである「緑の家」リトゥーマさんについては先生本人もどうしてそんなに顔を出すのか分からないとか笑。2022/08/19

TK39

4
バルガス リョサのプリンストン大学におくる文学、政治の講義録。主に5つの作品の背景から政治とは、社会について考えを語っていく。ペルーの大統領選挙においてフジモリ氏に敗北したが、勝っていたらどうなったか。 独裁者を主人公にした作品を語る章でこれからの独裁者はかつてとはちがい、テクノロジーを使い、徐々に私権を奪うジョージオウェルの小説のような形態になるだろうとコメントしている。中国がまさにそのような状況か。 まだ、3冊積読本になっているリョサにチャレンジするモチベーションがアップ。2020/03/15

いのふみ

3
「作家は常に現状に対して抵抗をする存在だ」という強い意志がみえる。2020/12/01

たけのこ

2
独裁者の姿、なぜ独裁が起きるのか、自由とは、それから物語の作成過程など、リョサが芯のある、強い意志を持った人で、よくよく考えて一つ一つにあたっていることがたっぷり感じられた。また、執筆の話はどれも、常に読者を意識して、読者の受け取り方にどうアプローチするかを考えて書いてるのだなぁというのが新鮮だった。学生との会話含め、講義の様子とか見られたら見てみたいなぁ。2021/06/01

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