内容説明
支配する少数者の「邪悪な利益」をいかに制御するか。本書は次の二つの慧眼を持つ。
第一に、言語論を核としたベンサムの論理学が、功利性の原理と並び立つ彼の思想の基盤であることを説得的に示したこと。第二に、支配層としての政治家・法律家・宗教家の協働による私的利益の追求を「邪悪な利益」として糾弾し、急進的民主主義へと転向したベンサムの政治思想を詳らかにしたことである。
稀代の思想家が掲げた〈功利〉と〈民主主義〉の新たな側面に光を当てたスコフィールドの二〇年に渡る研究の到達点、ついに刊行。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sayan
17
およそ200年前、超やり手経営コンサルタントといえばベンサムのような人のことをいうのだろうか。見込み顧客が誰(国・議会)であろうと無料のお試し・相見積もりはお断り。採用前提での仕事依頼はマスト、あ!、役員会で配布するプレゼン資料は御社の経費で印刷してくださいね。とまあ、その「強気な様子」が面白い。LIFE3.0で人類の倫理的原則の一つは功利性するも、超AIの意思決定は民主的ではないと議論があった。その論点から本書「功利とデモクラシー」を早速手に取った。読み所はベンサム論考を緻密に分析した箇所だ、念のため。2020/05/23
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