角川文庫<br> 愛と髑髏と

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角川文庫
愛と髑髏と

  • 著者名:皆川博子【著者】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • KADOKAWA(2020/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041081983

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内容説明

檻の中に監禁された美青年と犬の関係を鮮烈に描く「悦楽園」、無垢な少女の残酷さを抉り出す「人それぞれ噴火獣」、不可解な殺人に手を染めた女の姿が哀切な「舟唄」ほか、妖しく美しい輝きを秘めた短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

103
皆川さんの作品としては題名の割にはあまりおどろおどろしいものではなく日常のちょっとしたことに違和感を覚えるような話で読みやすい感じがしました。ただじゃなしとしてはこのようなことがあるのかという気もするようなことも多く、皆川さんらしいと思われるところもありました。2021/10/11

HANA

73
たまに「自分はこの本に出会うために読書をしていたのだ」と思わさせられる一冊がある。自分にとって皆川博子作品とはそういった物。本書もその例に漏れず、どの作品もどの作品も濃厚な死と幻想をべったりと塗り付けられ、読んでいてこの上ない満足を覚えさせられる。散文詩風の「風」といい、牢に捕らえられた青年の記録「悦楽園」といい、子供独特の狂気を扱った「人それぞれに噴火獣」といい、どれも読んでいて甲乙付けられぬ傑作揃い、夢中になって読み進んでいくうちに甘美な牢獄にいつしか捕らえられている自分に気が付く、そんな極上の一冊。2020/07/08

mii22.

64
自分が女であることをこんなに嫌悪しながらも密かにほくそ笑み悦びを感じるのはなぜだろう。残酷だと思う少女の行動も歪んだ愛情が狂気となり犯罪を犯してしまう女も、知らず知らずのうちに日常の隙間に闇をつくり、奈落の底へ突き落とされたのだ。恐怖と恍惚が背中合わせにある読書。深層心理を剥き出しにされ目の前にさらされた驚きと戸惑いと恐怖。強毒にして媚薬。皆川幻想小説はやはり危険、でも大好き。2020/03/30

キムチ27

59
昔から怪奇小説は忌避・・倉橋、綾辻は避けたのに、皆川は引き寄せられ年に一冊読む。当作品 1985復刊モノとあり、筆者がこのジャンルで輝く位置を確立するに至る助走たる伝説的作品。当然 すらっとは読めず,じゃりじゃり味読。晄、色彩表現多用のからか、幻惑・眩暈すら覚える。「丘の上の宴会」~平凡な野の花が多種多様の毒を持つ一文・・≪をんな≫と表記する故 「女」とは異なる一面を呈する感覚が。「人それぞれに‥」の少女がはらむ邪そしてラストのカオス~うゎ。8編掲載の7編は犯罪が絡むもの例外の「猫の夜」は悪夢そのもの2020/12/04

mii22.

55
再読。『庭は、寝がえりをうって、背をむけた。』皆川幻想ワールドを旅したくなって、最初の一文が印象的な表題作「風」のみ読了。2022/05/29

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