内容説明
私は幼少期の頃から人とコミュニケーションをとるのが苦手で、子供ながらに対人緊張が強くて生きづらいなと感じながら大人になりました。
短大を卒業して就職してからは、ますます社会にうまく適応できないという壁にぶつかり、適応障害から派生した、度重なるうつ病、対人恐怖症、アルコール依存、睡眠障害に悩まされ続けてきました。
ご存知かもしれませんが、適応障害という病気は、ある特定の状況や出来事がその人にとってとてもつらく耐え難く感じられ、抑うつ気分や睡眠障害などのさまざまな心身の症状を引き起こして、ひどくなると学校・仕事・家での活動に支障をきたすものをいいます。この病気のやっかいなところは、直面している事象から離れれば症状が治まるということです。そのため周囲からはイヤイヤ病だとか甘えだと揶揄されてしまうことが多いのですが、放置しておくとうつ病になることもある看過できない病気なのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Satoshi
8
思うことがあり、購入した。さぼっているように見えるが本人は苦しい。理解することから始めなければならないと実感させられた。2020/05/02
てくてく
6
適応障害から鬱病を発症した著者の体験や対処をわかりやすく説明した一冊。適応障害になりやすい性格チェックを見ると、自分のその傾向がない様な気がしたが、何か歯車がずれると自分で気づけない間に症状が進行するのではないかと思った。2017/11/15
山田
3
適応障害になった著者の実体験などをまとめた本。自分も適応障害になったことがあるから、読んでいてものすごい共感した。今や精神疾患はごく当たり前の病気になっているのに、なかなか周りに認知されていないのが日本の現状。本人も気付かないうちに重篤なものになっているケースも…。しかも鬱と違って適応障害はわがままと捕らえられやすいんだよね…。もっと理解が深まってほしい。この本はすごいわかり易くて非常に良かった。2017/11/03
銀のイルカ
1
自分が適応障害になったので、本書を読んでみた。適応障害は本当に苦しい。だからこそ、著者が適応障害で苦しんだ実体験にも共感できる。しかし、なったことがな人にとっては全く理解が得られないことも身に染みて理解した。同じ適応障害になった人の話は読んでいて、この苦しみを抱えているのは自分だけじゃないんだと勇気づけられた。適応障害がもっと一般にも広く知られるようになればいいのになあ。2020/04/19