内容説明
警視庁捜査一課で継続捜査を担当する鷺沼友哉は14年前に起きた12億円を搾取した男が失踪後、死体となって発見された未解決事件の捜査に乗り出すが難航する。真相解明を拒むかのような圧力。それは一体誰が? 神奈川県警の“不良刑事”宮野裕之とともに真実を抉り出す大ヒット警察小説、伝説のシリーズ第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mayumi
19
14年前、12億を搾取した詐欺師の男が変死した。犯人は不明で、12億円の行方もわかっていない。警視庁捜査一課の鷺沼はその事件の継続捜査をしていたが、そんな彼に神奈川県警の宮野刑事が接触してくる…というストーリー。タイトルの「越境捜査」。文字通り警視庁と神奈川県警を跨いだ事件だけれど、それとは別に鷺沼の刑事としての一線を超えたことを意味している。警察内部の腐敗を描いたものでは佐々木譲の道警シリーズがあるけれど、あれはまだ警察の矜持を保っている刑事達がいる。今作の鷺沼は踏み越えてしまっていて正直モヤモヤする。2023/01/22
かたぴぃ
3
前半、なかなか物語の中に入り込めず、かなり時間をかけて読了。鷺沼が神奈川県警の不良刑事宮野・やくざの福富と手を組んで消えた12億円を手に入れるべく事件の解明に乗り出してからは一気読み。私も億万長者になってみたーい!これは小説だ、とは思うものの、もしかして・・・の想いもぬぐえない。警察なんて、全く知らない世界だもんな~。日本警察が、ほんとうの正義を忘れ欲にまみれた組織になっていないことを願います。2022/06/02
wakazukuri
3
複雑に絡み合う警察内部の裏事情。これが本当なら、警察とは信用できないし、信頼できない。どこまでが味方なのか、腹の探り合い。見方でも蜥蜴のしっぽ切りで容赦ない。正義を貫くには危ない綱渡り。最後の方は、意外にあっさり終わったが、面白かった。2020/09/16
びりけん
3
☆4つ。やや古い作品であるが、スリリングに読了。小説っていいよね。2020/04/25
はじめ
2
本が分厚いと、余計な描写が多いのかな?飽きないかな?冗長なのでは?と、読む前から少し心配してしまうんだけど、全部杞憂だったわ。登場人物多いけど混乱することもなく、途中で眠くなることもなく、さくさく読んでしまった。警官が道を外れたことをするのは賛否両論ありそうだけど、個人的にはだんだんと「もらっちまえ!」な気分になった笑2024/04/14