縄文文明と中国文明

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縄文文明と中国文明

  • 著者名:関裕二
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • PHP研究所(2020/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569846613

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内容説明

日本列島は文明の吹きだまりだから、中国から多くの知識や技術が流れ着いた。当然、古代日本の文物のほとんどは中国や朝鮮半島に由来すると信じられてきた。しかし近年、縄文文化が見直され、現代にまでつながる「三つ子の魂」が縄文一万年の時代に形成されていた可能性が指摘されるようになってきた。海の外から新たな文物が流入しても、縄文的な発想で取捨選択し、列島人にとって必要な物だけを選んでいたこと、さらに、工夫を加え、日本の風土に合わせて改良していった様子が見てとれる。そして、無視できないのは、縄文人の残した美意識や知識、技術が今日まで継承され、また、長い歴史の中で何度も文化の揺り戻しが起きていたという事実である。なぜ日本人は、ことあるたびに昔に戻ろうとしたのだろう。ここに、日本人を知るためのヒントが隠されている。中国文明と対比しつつ、日本人とは何かを巡る、壮大なヒストリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tamami

12
以前から著者の史書に多く接しており、本書も同工異曲との思いで読み始めた。途中までは想定内の記述が多かったが、後半に到り俄然面白くなってきた。著者は、中国文明と縄文文明の相克を、第三章「森を失った中国文明・森を守り海を走る縄文文明」に象徴される、独創的な論に仕立てている。海を自由に行き来し、自然と共存する縄文人の姿を通しての「文明」とは何か、「進歩」の意味、一神教と多神教、などについての考察は示唆されることが多い。最後に記された「日本語人の死生観」は、未来に生きる我々に覚悟の程を問いかけているように思う。2020/03/20

coldsurgeon

7
中国の厚みのある文明の歴史には敵わない。漢民族のモノに対する執着、貪欲さを、侮ることはできない。青銅器と鉄が古代中国の文明の基礎を築き上げたが、負の遺産も積み上げた。中国王朝の歴史は、森を食べつくす物語でもある。そして、漢民族に、歴史を振り返る限り、「共存」という発想はない。肝に銘じるべきである。2020/04/14

fseigojp

6
ネトウヨかと敬遠していたが、意外と良書だった2023/10/12

イシカミハサミ

5
多神教礼賛や縄文から大和政権誕生までの一連の流れは、 筆者のこれまでの作品でも読んできた。 今回“はっ”とさせられたのはキリスト教の発祥について。 聖地があの位置にあることに対して大した思いはなかったのだけれど、 よくよく考えれば北欧神話もギリシャ神話も多神教。 一神教に取り込まれた多神教社会の成れの果てが今の欧州、 というとらえ方はこれまでしたことがなかったので、 ちょっとやっぱり怖いな、と思ってしまった。2020/05/05

なわ

2
世界の騒乱と不幸は、ユダヤの執念とキリストの天然無垢な(迷惑な)気持ちとそれに便乗した使徒と呼ばれる極悪人たちの欲得ずくから発していると思う。それに対抗するアラーの神も平和を望んでいないのかもしれないし。そしてなんといっても、漢民族の我欲の強さが世界の不幸に拍車をかけているようだし。世界が日本的感性で救われることを切に望む。2025/01/27

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