HJ文庫 矛盾が神を殺すまで 1～その矛は世界を穿ち、その盾は神々を砕く～

著者名：橘九位【著】/卵の黄身【イラスト】

ホビージャパン（2020/04発売）

• ISBN：9784798621890

内容説明

『絶対貫通の矛』と『絶対防御の盾』。王国に伝わる矛盾する二つの至宝が、何の因果か同じ時代に揃う。それぞれの継承者、矛の騎士ミシェルと盾の騎士ザック。恋人同士であることを隠している二人に、突如「矛盾の結末を明らかにせよ」という決闘の王命が下る。ミシェルとザックはどちらの『絶対』が上かを証明するため激突することになり――　その対決の結果は……あまりにも予想外のものだった!!　世界の裏側を知ったザックとミシェル、二人の運命が動き出す！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[ホシナーたかはし]

タイトルから、富士見F文庫刊「封仙娘娘追宝録」にて、何でも貫く矛と攻撃を通さない盾の対決すれば、両方のエネルギーが分子レベルでぶつかりあいブラックホールを生み出し世界が崩壊する、て推論が挙げられていたのを思い出し購入。結構な厚さがありましたが、一日で読み切ってしまいました。嗚呼、面白かった！有名どころの宝具が出てこないところと、ザックとミシェルが初々しいとこが良いですね。

2020/06/22

[真白優樹]

とある王国に伝わる効果が矛盾する至宝の使い手である、秘密の恋人同士の少年少女が、王からどちらが上か明らかにするよう命じられ始まる物語。―――矛盾は世界の有り様、ならば汝は何を貫く。　読み易い文章の中に様々な伏線をちりばめ、更に敵味方にそれぞれ癖を持った魅力的な人物を配置する。秘めた力に多様性と奥深さを感じさせてくれる、何か大きな物語が始まった事を知らせてくれる物語であり、どうか長続きしてほしいと切に祈りたくなる、ここからの円熟に期待したい物語である。二人の旅路の今後とは。 次巻も須らく期待である。

2020/04/05

[げんごろう]

最強の矛と盾という二つの究極を題材とした本作。 絶対だけど決して万能ではない。 最強過ぎないバトル描写に、甘過ぎない二人のラブコメ。 全てのバランスが丁度良く、大変読みやすい王道ファンタジー作品でした。 明かされていない謎も気になりますし、続きが楽しみですね！

2020/04/10

[ささきち]

HJ文庫公式レビュアープログラム4弾。前回のドドドからHJ文庫の新作推しジャンルが変わったのかな？ということで今回は異世界うんたらがない純粋ファンタジーの話。昔は神と悪魔が戦っているとかその後魔族や人間同士が争っていたがそれも終わり世の中が平和な時代、リアン王国では「絶対防御」と「絶対穿貫」2つの力を代々受け継いできた2家がありそれぞれに主人公のザックとヒロインのミシェルが別れて敵対しているが裏では幼い頃に出会って既に恋人になっていると。お国柄許されない恋をする2人がどうやって認められるようになるのか

2020/03/28

[リク@ぼっち党員]

何でも貫く最強の矛とどんな攻撃でも防ぐ最強の盾。2つが交わったとき、果たして何が起こるのか。矛盾をテーマにすると矛盾が発生するのは当たり前だけど、ストーリーが破綻しないようにうまくまとめていた。ファンタジー作品として王道で読みやすい。主役二人やメイドもしっかりとキャラが立ってたけど、一番はデミアン。突き抜けたクズさは敵役として抜群で、物語を面白くしていたと思う。今後も活躍が期待される。

2020/04/07