角川新書<br> 花電車芸人 色街を彩った女たち

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角川新書
花電車芸人 色街を彩った女たち

  • 著者名:八木澤高明【著者】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • KADOKAWA(2020/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040823058

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内容説明

表の歴史には絶対に出なかった、知られざる裏芸能史!

花電車芸とは、女性器を使って芸をすることである。
花電車(装飾された路面電車)は客を乗せないことから、男を乗せない芸者がそう呼ばれるようになった。
戦後の色街や花街の摘発によって職を失った芸妓たち。彼女たちはストリップ劇場に流れ、芸を披露してきたのだ。
しかし、日本で花電車芸を披露する者は、いまや十指にも満たない。
テレビで映される芸ではない。伝統芸能として称賛され、国から保護される芸でもない。
だが、世の片隅で人々の心をとらえ続けてきた庶民の芸である。

女性器を使って、バナナを切る、ラッパを吹く、吹き矢を飛ばす、火を噴く、花を活ける、台車を引く、コインを一枚一枚出していく等々。
前代未聞の芸が脈々と伝えられていた。
いつ始まった?秘技はどう受け継がれてきたのか?
色街を取材し続けたルポライターが秘史を探る!

正史では触れられない、庶民の芸の歴史と芸人の姿。
■「私のお股から火を噴いてみせましょう」
■両国は見世物小屋で栄えていた
■「コインを一枚一枚、アソコから出していくんですよ」
■親子二代のストリッパーになる
■ストリップは新宿で産声を上げ、浅草で隆盛を迎えた
人は生きていくうえで、闇を必要とする。かつてはその闇がストリップ劇場であり、見世物小屋であったのだ。

【目次】

まえがき
第一章 生ける伝説、ファイヤーヨーコ
第二章 花電車芸、その起源を探る
第三章 異端の芸人たちは極みに至る
第四章 ストリッパーたちは見た
第五章 花街、その興亡をたどる
 
あとがき
主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

52
花電車で思い出すのは、子供の頃家の近くを通っていた都電の路線が廃止になる時の車両が花電車でした。しかし、この著書での花電車は、それとは違います。ストリップの世界で言う花電車です。まさに、芸とはすごいと唸ります。間近で見たことがある方にはそのすごさがよくわかることでしょう。ある種職人のようで、その芸が受け継がれていくことを著者が願っていることもよくわかります。2020/03/28

きいち

25
旧遊郭だった実家近くには一軒、全国的に知られていたというストリップ劇場があった。前を通りかかるたびドキドキしたことを覚えているが、紹介された彼女たちも舞台に上がっていたかもしれないと思うと、一度も入らぬままだった(とうに閉まっているのだ)のが残念だ。◇芸人たちの話、芸の源をたどる旅、花電車が果たしていた役割は、見せていた側見る側それぞれ、いまは何が担っているのだろう?◇それにしても、やはり一度は実際に見てみたいな。2020/06/27

Daisuke Oyamada

23
本の表紙を飾る女の名は、 「ファイヤーヨーコ」 自分の性器の前に、アルコールランプを置き、 それに向け「粉塵爆発」を起こす。 その吹き出し口に使う筒は、何百本も試作と実験を繰り返し、 試行錯誤し完成したアイテムだという。 「膣圧」を測ろう。そんな企画があり、 測定したところ、どんな器械かしらないが、 凄まじい圧力により、その器械が壊れたという。笑 彼女の性器から・・・ https://190dai.com/2023/08/01/花電車芸人-色街を彩った女たち-八木澤高明/2023/07/29

gtn

23
始めは迷惑そうにしていたタイの劇場関係者が、日本から来たストリッパー、ヨーコの花電車芸を見るうち表情を変える。ファイヤー芸を披露するに至り、観客の心が感動で一つとなる。終演後、ヨーコに「ユーアーナンバー1」と声を掛けるバンコクの人たち。国境を越えて人を結ぶのは、決して政治ではなく、文化芸術であると再認識する。そして、この踊り子も、当然ながらその一翼を担っている。2021/02/17

Katsuto Yoshinaga

10
若かりしある日、競輪で儲かり「DX東寺」を目指して京都駅から歩き、またある日は、酔った勢いで「十三ミュージック」を目指した。当時はスマホどころかネットも無かったので、勘だけではたどり着くことができなかった。というわけで、正統ストリップは観たことがない。子供の頃、新聞のテレビ欄で11PMや23時ショーの番組内容にある「東西ストリップ合戦」といったタイトルを見て、寝静まらない親を恨めしく思っていたのに、なぜか正統ストリップは未経験のままである。(コメに続く)2021/01/29

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