食の歴史 - 人類はこれまで何を食べてきたのか

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食の歴史 - 人類はこれまで何を食べてきたのか

  • 著者名:ジャック・アタリ/林昌宏
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • プレジデント社(2020/02発売)
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  • ポイント 810pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784833423618

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内容説明

【内容紹介】
「人類の幸福の源は、食にある」とジャック・アタリ氏はいいます。
衣食住は、昔から人の生活に欠かせない3要素です。地球の誕生から過去、現在、未来に至るまで、人類はどのように食べるという行為と関わってきたのか。アタリ氏は、これらを綿密な資料から分析します。
特に食には、生命を維持する以上の役割があり、政治・経済・文化・産業・性・哲学・環境・芸術などあらゆることが結びついてきました歴史があると指摘するのです。
たとえば、イタリアやフランスは食文化の宝庫であり、フランス王ルイ14世などは料理を戦略的な外交の手段として活用してきました。また、高級ホテルや加工食品の歴史も食なしには語ることができません。
同時に現在のアメリカの繁栄にも食が大きく関連しています。コーンフレークやファストフードは、いかに人を効率よく働かせるかという目的で作られたものです。これら栄養学がアメリカの国家戦略に強く影響しています。
富裕層は何を食べているのかといった世俗的な話題から貧困層の食事は何か、世界の飢餓はどうして起こるのかなど、世界的な課題に関しても鋭い分析は留まりません。
2050年に世界の人口が50億に達し、AI社会が到来しているとすれば、人類は何を食べていくのか。アタリ氏は、昆虫食に関する未来も予言するのです。
実は、アタリ氏は自称健康オタクで、食べる物に関して最大限の注意を払っています。現在、78歳にして輝かしい知性を放ち続けるために必要な巻末の「食の科学的基礎知識」は必読です。
【著者紹介】
[著]ジャック・アタリ(Jacques Attali)
1943年アルジェリア生まれ。フランス国立行政学院(ENA)卒業、81年フランソワ・ミッテラン大統領顧問、91年欧州復興開発銀行の初代総裁などの、要職を歴任。政治・経済・文化に精通することから、ソ連の崩壊、金融危機の勃発やテロの脅威などを予測し、2016年の米大統領選挙におけるトランプの勝利など的中させた。林昌宏氏の翻訳で、『2030年ジャック・アタリの未来予測』(小社刊)、『新世界秩序』『21世紀の歴史』、『金融危機後の世界』、『国家債務危機─ソブリン・クライシスに、いかに対処すべきか?』、『危機とサバイバルー21世紀を生き抜くための〈7つの原則〉』(いずれも作品社)、『アタリの文明論講義:未来は予測できるか』(筑摩書房)など、著書は多数ある。

[翻訳]林 昌宏(はやし・まさひろ)
1965年名古屋市生まれ。翻訳家。
立命館大学経済学部卒業。訳書にジャック・アタリ『2030年ジャック・アタリの未来予測』『海の歴史』(小社刊)、『21世紀の歴史』、ダニエル・コーエン『経済と人類の1万年史から、21世紀世界を考える』、ボリス・シリュルニク『憎むのでもなく、許すのでもなく』他多数。

目次

【目次抜粋】
はじめに
第一章さまよい歩きながら暮らす
第二章 自然を食らうために自然を手なずける
第三章 ヨーロッパの食文化の誕生と栄光(一世紀から一七世紀中ごろまで)
第四章 フランスの食の栄光と飢饉(一七世紀中ごろから一八世紀まで)
第五章 超高級ホテルの美食術と加工食品(一九世紀)
第六章 食産業を支える栄養学(二〇世紀)
第七章 富裕層、貧困層、世界の飢餓(現在)
第八章 昆虫、ロボット、人間(三〇年後の世界)
第九章 監視された沈黙のなかでの個食
第十章 食べることは重要なのか
付属文書 食の科学的な基礎知識
謝辞
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てち

126
近年、ビーガンが流行している。環境問題や、食べられる動物のことを考えて彼らは肉を食べない。たしかに一理ある。しかし、もし彼らが食べている野菜にも感性があり痛みを感じたとしたらどうだろうか? p291に「樹木には脈拍さえあるのではないか」と書かれている。それは、あくまで推測の域にすぎない。だが、利他主義に関して実証されつつある。これが世間により認識されれば、将来植物を食べることに関して異議を唱える人がでてくるかもしれない。そしたら、人間は何を食べればいいのだろうか? 2021/07/14

みき

49
アタリさん得意の過去の歴史を紐解きながら未来の展望を臨むという構成。最初の歴史の部分が退屈なのもいつもの通り。本番は中盤以降のアタリ節が全快になるころ。フランスの現在の食事から未来の食の予測など、主に悲観的な未来を提示される。個人的には人間はアタリさんの言うような愚かな未来を選ぶのではなく全体最適の観点から最善な未来ではないにしろベターな選択肢を選ぶものと考えている。ただアタリさんの言うようなディストピア的な未来も実はそんなに悪くないとも思ってたりする。考えさせられる良書2023/01/28

メタボン

31
☆☆☆★ 人類はこれまで何を食べてきたのかという副題の通り、有史以前からの食について綴った書。食事をしながら会話することが、人格形成には大事であるということを何度も言及していた。孤独になると甘いものを欲するというのも何となくわかる。未来の食にまつわる風景は暗澹たるものに。SDGsの観点からも食については意識を高めたい。遺伝子組換種子に頼ってはならない。2022/03/05

たまきら

30
フランスで活躍する学者による、「食」を包括的にとらえた情報量満載の一冊です。いわゆる歴史も欧米だけでなくアジアやアフリカ、南米も登場して読みごたえがありました。カニバリズムの歴史には少し引いたけど、そういえばロシアって最近もなかったっけ…。後半は現在私たちが抱える食の問題が提示され、非常に熱が入っていて読みごたえがありました。先日フランスの最高裁はモンサントの農薬被害に賠償責任を認めたばかり。タイミングよかったなあ、と読み終えて満足しました。食べることと人のあり方の関連に気付ける素晴らしい一冊です。2020/11/04

あっきー

21
✴3 消費者は住居、衣服、交通、娯楽などの費用のために食費を減らさなければならなかった、自動車は食費削減によって中産階級の購買意欲がかき立てられた最初の消費財だった、大量生産のファストフードや安価に腹を満たすファストフード店のはじまりなどアメリカ型の食生活が広まった経緯が特に面白かった、脂肪分、糖分、塩分が高くて質が悪い食物を一人でスマートフォンを眺めながらだらだら少しずつ食べたり、センサーで健康状態を監視されながら沈黙のなかでの個食(孤食)の問題など自分もレトルトや冷食がやめられないので耳が痛い2020/04/16

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