中公文庫<br> 書きあぐねている人のための小説入門

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中公文庫
書きあぐねている人のための小説入門

  • 著者名:保坂和志【著】
  • 価格 ¥733(本体¥667)
  • 中央公論新社(2020/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122049918

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内容説明

小説を書くときにもっとも大切なこととは?実践的なテーマを満載しながら、既成の創作教室では教えてくれない、新しい小説を書くために必要なことをていねいに追う。読めば書きたくなる、実作者が教える〈小説の書き方〉の本。
著者の小説が生まれるまでを紹介する、貴重な「創作ノート」を付した決定版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いっち

37
タイトルに「入門」とあるが、簡単な内容ではない。「書いてあることを全部マスターして、及第点を取ろうと思うような律儀な人は小説家にはなれない」と著者は言う。どう読めばいいかというと、「直観的・感覚的に受け止めてほしい」「誤解したり、歪めてもいいから、その人なりの感覚で何かを感じ取ること」と言う。私が感じたのは、①風景を書く難しさと重要性、②細部に力を注ぐことの二点。難しいことから逃げていて成長しないのは、小説を書くことに限らないし、細部に力を注ぐことで誰かの琴線に触れられるのは、読書感想と似ていると思った。2021/02/06

ユメ

33
巷に溢れる文章術の類の本とは一線を画し、「小説とは何か」という命題について思考を巡らせてゆく。小説家を目指すわけではない読者にとっても大いに価値のある内容だと思う。小説を書くことも読むことも自己表現なのだ。何より感銘を受けたのは、「誰の人生でも、人生とは自分を高めるためにあるのだと私は思う」という一文である。日頃これほど明確に意識してはいないが、やはり私の中にも潜在的に「自分を高めたい」という思いがある。そのために世界に用意された数多の選択肢の中から、自分が小説を選んだのだということは忘れずにいたい。2018/12/06

Kanonlicht

31
小説を書くにあたっての著者なりの姿勢を解説する本。執筆テクニックを教えるわけではないところがポイント。そもそも「小説を書く」という考えが間違っているのであって、自分の内から湧き上がってくるものを、自分の言葉で表現したものが小説になると説く。よく小説の書き方的な本を読むと「自分も書けるんじゃないか」って気分になるけれど、これは逆に「いやいや、そんな甘いもんじゃないよ」とブレーキをかけてくれる貴重な本。2023/07/06

ひろぞー

26
小説って何ぞや。根本的な所を一緒に考えていけるような本ですな( ^ω^ )2017/02/19

しゅん

22
『小説の自由』を繰り返し読んで充たされていたのでこちらには手を伸ばしていなかったのだけど、ふと読みだしたらやはりべらぼうに面白い。「文体は視覚描写の違いにしか表れない。一文の長さや語尾の処理は大した問題ではない」という啖呵が印象的である。描写に関しては小説に必須というものの漫画や映画の視覚情報にくらべるとまどろっこしいのは否めないという点に靄つきを感じてきたが、改めて踏み込むための刺激を受け取った。巻末の創作ノート、仕事と他者関係をめぐる人生のあれこれと小説執筆の連動が生々しく読み取れて好き。2022/09/22

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