クラシックへの挑戦状

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クラシックへの挑戦状

  • 著者名:大友直人【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 中央公論新社(2020/02発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120052613

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内容説明

★指揮者 大友直人、初の著書!

小澤征爾に胸ぐらをつかまれ、バーンスタインに日本のオケを嘲笑された若き日のこと。
世界に背を向け、日本で活動し続けた理由、クラシックは興行であるという原点に立ち返る意味を自問自答し続けた日々を、余すことなく書ききった。
音楽とは何かクラシックとはなにか、指揮者とはなにかを突き詰めた渾身の書下ろし。




「なにが、世界だ! なにが、芸術だ!
いまこの目の前の観客に感動を与えられなくて、なんの公演なのだろう。
興行としての原点を忘れたから、クラシックは魅力を失ったのではないか……。」

■第一章 「音楽家を目指す」
と宣言する

■第二章 「世界」がなんだ!
主戦場は日本と決める

■第三章 躍る沖縄市民
琉球で考えたこと

■第四章 子どもたちを育てる

■第五章 クラシックだけじゃない
音楽の魅力

■第六章 これからのクラシック

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

44
大友直人先生初めての自伝。私は、大友先生の演奏を14回聴いている。この本を読んだ感想は、それらの演奏会で感じた印象と見事に一致する。人生を客観的に振り返り、クラシックの未来に対する課題と危惧を冷静に指摘し、そして、お世話になった諸先生方への深い感謝の気持ちを綴る。ポピュラー音楽にも広い心を持ち、日本の作曲家への理解も忘れない。謙虚でバランスの取れたお人柄が、この本からも先生の指揮からも随所に伝わってくる。でも、タイトルにある「挑戦状」のスピリットが伝わってこないというもどかしさも、また、いつもと同じ…。2020/04/04

Isamash

30
指揮者の大友直人2020年出版著作。大友は1958年東京生まれの桐朋学園大学卒。日本フィルの正指揮者で東京文化会館の初代音楽監督。若い頃の小沢征爾さんとのやりとりは興味深かった。小澤さんが、大友が30歳と聞いての「君,まだ日本にいるのか。もう手遅れだな」との言葉が印象に残った。クラシックの世界の内外格差は良く分からないが、サッカー選手だとすると欧州との差は大きく国内で超一流となるのは無理そう。また医学生物系科学者も同様で、多分欧米との差を強く認識しているだろう小澤の言葉は本音に思える。育成環境は超大切。 2023/03/16

ふじ

19
タイトル通り攻めた内容でした。著者は、指揮者として駆け出しの頃に小澤征爾やバーンスタインから学べる境遇だったにも関わらず、あえて日本での活動にこだわり、日本人作曲家の曲やオペラの上演、歌謡曲の歌手との共演など、「王道」と逆を行く。独自性なき日本クラシック界に危機感を持ちながら。アマオケかじった程度の私には新鮮な考え方でした。界隈のこれからを担う人にぜひ一読してほしい。2020/03/20

DEE

14
小学生でクラシック音楽に目覚め、中学で指揮者を志し、大学在学中に指揮者デビューをした著者。その40年の間にどれだけクラシック音楽とそれを取り巻く環境が変わってきたのか。さらにはどうしてクラシックがここまで凋落し不人気になってしまったのか、自戒と憂いを込めた内容。 クラシック難しいという先入観がどこから来てるのかは、自分も疑問に思うところ。蘊蓄の温床になっていることもあるだろうけど、自然に耳に入ってくるクラシック音楽もあるので、楽しみ方を知らないのではないかな。というと、また難しくなるわけだけど。2020/03/22

Susumu Kobayashi

10
前半は指揮者大友直人の半生記にもなっている。「クラシック音楽界は、残念ながら衰退の道を辿っているといわざるをえません。私自身、自戒の念をもって、これまで私たちは、クラシック音楽のすばらしさを人々に知ってもらうための十分な努力をしてきたのか、今の世の中に受け入れてもらえる、適切な内容の音楽を提供してきたのかということを考えています」(p. 140)という著者の問題意識が述べられている。ホールを満員にしても採算が取れず、助成金が不可欠なクラシック音楽界の道は険しい。2020/04/11

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