憲政の本義、その有終の美

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憲政の本義、その有終の美

  • 著者名:吉野作造/山田博雄【訳】
  • 価格 ¥1,188(本体¥1,080)
  • 光文社(2020/02発売)
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  • ISBN:9784334754143

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内容説明

主権の所在をあえて問わない人民のための政治、いわゆる「民本主義」を唱導した吉野作造の代表作。当時の藩閥政治を批判、国家の根本である憲法の本来的な意義を考察し、立憲政治の実現には国民一般の「智徳」が重要だと説く、「デモクラシー」入門書の元祖。待望の新訳!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

molysk

52
憲政、すなわち憲法に基づいて行う政治の、最も大切な意義とは何か。政治権力を運用する究極の目的は、一般民衆のためでなければならない。政策の最終的な決定は、人民の考え、意向に基づかねばならない。民本主義の主張である。吉野は主権のありかは議論せず、政治のなされ方を説くことで、民衆の政治参加を後押しした。貴族院や枢密院、超然内閣といったかたちで藩閥などの特権階級が牛耳る政治を、民衆の手に取り戻す。大正デモクラシーの思想的根拠を与えた本書で吉野は、政治は国民の知恵と道徳に応じて決まるという、現代に通じる言葉を記す。2023/11/04

猫丸

14
法学者ではなく政治学者吉野作造の本領を発揮せる「憲政の本義を説いて其有終の美を済すの途を論ず」現代語訳。明治憲法の主権は明確に天皇に存す。従って法的に民主主義を実現することは不可能だ。そこで吉野の論理は危うい綱渡りを始める。君主の統治権は動かせないものとして、その統治の目的は天皇の赤子たる臣民の幸福以外に何があろうか。民衆の幸福を第一義とする運用面に限局された政治、これを民本主義と称す。主権を持たぬまま実質的に民主主義を作動させる論理の曲芸が1910年代の政局(憲政擁護運動)を正当化、さらに漸進させる。2020/06/09

このこねこ@年間500冊の乱読家

3
⭐⭐⭐⭐ 吉野作造が民本主義について語った一冊。 教科書にも出てくる民本主義ですが、この本読んで初めてちゃんと意味を理解しました。 「国民のための政治」が民本主義で、政治形態は君主制だろうと議会制だろう構わないとのこと。 今も民本主義だと私は信じたい。2021/07/21

法学徒

1
立憲主義の何たるかを分かりやすく説いた名著。 腐っても法学部なのでその辺のことは分かっているつもりだったけど、かなり知らないことも多かった。 一番新鮮に感じたのは、責任内閣制の下りで「行政にも民主的コントロールが必要だから、行政には議会の意思に沿う人を選ぶべき」→「それならいっそ国会議員から選んだ方がいい」という説明がなされていたところ。 理論としては中学に習ったもののままだけど、それは日本国憲法の制度としての説明でしかなかった。対してこれは大日本帝国憲法下の慣行。現行制度の沿革を学ぶという意義は大きい。2021/09/24

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