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内容説明
破壊(ディスラプション)の時代を生き抜く方法
5年間で劇的な変貌を遂げたAGC(旧旭硝子)の事例を軸に、
「両利きの経営」を提唱した世界的な経営学者と
日本企業の組織力学を熟知した変革支援者が語る、組織進化の理論と実践。
●成熟企業の重要課題「既存事業と新規事業の両立」の実現法
●注目の経営理論「両利きの経営」の実行に焦点を当てた初の本
●両利きの経営のカギ「組織カルチャー」の変革を理論的かつ実践的に解説
●AGCでの実践事例を経営陣へのデプス・インタビューに基づき詳解
第1章 いま必要な組織経営論
第2章 AGC、変革への挑戦――戦略と組織を一体として変える
第3章 両利きの経営――成熟企業の生き残り戦略
第4章 組織はどのようにして変わるのか――アラインメントの再構築
第5章 組織開発の本質――トップダウンとボトムアップの相互作用を作り出す
第6章 脱皮できない蛇は死ぬ――日本企業のための組織進化論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
46
両利き。確かに、今の時代、既存の事業を維持しながら、新しい事業を展開する。当たり前にあることでもあるが、なかなかできるものではない。AGCが取り上げられていて、先日のNHKスペシャルの中でも取り上げられていた。VUCAの時代に生き残るための戦略でもある。コングルエンスモデルは、理解したいと思う。今の自分のポジションでは必要な思考だ。2020/09/29
Book & Travel
38
最近よく目にする両利きの経営。既存事業を深掘りしつつ新規事業を探索することは、自分の所属部門でも永遠の課題だ。本書はその実現のための組織変革について、AGCの実例を中心にまとめている。組織論は分かりやすく実践的で、AGCとはある部分似たような業界ということもあり、参考になる所が多かった。深化と探索は分離した組織が必要だが、二つの組織のバランスと経営者の判断力が重要。また変革はトップダウンと、ミドル・若手のボトムアップがミートする所で起こるというのが肝。ただ実現には双方の自覚と仕掛けが必須のようだ。2021/05/31
ふぇるけん
14
組織論をいろいろと勉強している中で、なかなか言語化できてないなと思った部分があったのだけど、この本の中の記述がすごくしっくりきました。両利きの経営の理論とAGCのケーススタディの実例もあって、とてもわかりやすかったです。アラインメントの構造についてはいろんなところで使えそうだなと思いました。2021/04/01
ぶう
12
脱皮できない蛇は死ぬ。 組織進化には、経営トップの役割が極めて重要だ。トップには企業の存在目的を新たに掲げ直し、戦略的に事業ポートフォリオを組み替え、組織変革を実行していく役割がある。しかし、経営トップだけで、組織進化は始まらない。トップの意志に反応するミドル・若手の存在が不可欠だ。リーダーシップが成立するには、それを支えるフォロワーシップが必要だからだ。 トップダウンとボトムアップがミートするところで、初めて実務レベルでの変革が進み、組織は進化していく。意志表示と価値判断こそが経営者の役割と責任なのだ。2020/12/29
Ryo
11
世の中で「今の組織ではダメだ、もっと自由に、もっとフラットに働けるようにならないと!」という声がよく上がるが、そう言った声のほとんどが「働きかた」ばかりに目がいき、事業的側面を全く無視しているというのは、耳の痛い話だ。求める組織の形を実現しつつ、一体どうしたら事業スケールにつなげていくのかという方法論がここには書かれている。簡単に読める本なので、何度か読み返して理解を深めていきたいと思う。2020/08/22