内容説明
ゆで卵、生卵、卵焼き。向田邦子のエッセイに登場する卵には、生活の匂いや味を含んでいる『嘘つき卵』。「つらい出来事は、前世だと思ってしまえば大丈夫」人生の助け船が提示される『辛酸なめ子のつぶやきデトックス』生をまっとうする人間のたくましさや哀歓が強く心を打つ写真集『釜ヶ崎語彙集 1972-1973』など。食をテーマにしたもの、暮らしをテーマにしたもの。エッセイ、小説、写真集……丁寧な文体からほとばしる本への愛を感じる208冊の紹介。「再読」するたびに書き手と自分との関係が蓄積されていくという「再読するということ」も必見。自分だけの一冊を見つけたい人にはぜひ読んで欲しい、読書欲が高まる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きなこ
27
本についてのエッセイ、書評を一冊にまとめたもの。私の乏しい読書歴では既読のものはほとんどないけれど、取り上げる対象は小説からノンフィクション、写真集、料理本などジャンルは多岐に渡っていて圧巻です。「食の本棚」「物語の本棚」「暮らしの本棚」「買って、読んで」の章に分かれていて、読んでみたい本に付箋をつけながらの読書でした。向田邦子はいつか読もうと思いながら読んでいない作家さん。太田和彦さん、大竹聡さんとの対談・居酒屋談議が楽しく、鴻巣友季子さんとの対談「再読するということ」が興味深かったです。2020/03/11
kuchen
11
書評集。小説、エッセイ、ノンフィクション、料理本、写真集など、様々なジャンルの本が紹介されている。視点は細やかで筆致は明快。「食の本棚」の章があり、日記形式の章にその日のメニューが載っているのが著者らしい。本だけでなく、「サブジ」も検索してしまった。2021/10/16
Inzaghico (Etsuko Oshita)
7
平松の筆が勢いを帯び、読者をぐいと引き込むのは食べ物の話題だ。本でもしかり。埼玉が誇るうどんロードサイドダイナー「山田うどん」を取り上げた『愛の山田うどん「廻ってくれ、俺の頭上で!!」』でもそうだ。「安い、早い、まずい」で知られている(失礼!)山田うどんの愛を切々と語るこの本のエッセンスを、「日本をかんがえる本」としてとらえるところなんぞ、びっくりだ。山田うどんから日本がわかるのか(笑)。(かくいうわたしも一度も足を踏み入れたことがない。一度くらい行っておけばよかった。)2020/03/01
niz001
5
書評集ではなく平松洋子さんが読んだ本に関するエッセイ。『食の本棚』は半分ぐらい読んでる。2020/02/23
Hiroki
2
朝霞図書館 うぅむ、実態が良く分からん作家さんだなぁ。正体がつかめない。「下着の捨てどき」の読後感とは全く対極の洋子さんがいた。「○○は1㎜の差なく寸分の狂いなく✕✕である」と言い切ってしまう自信の在処が見えない・・・戸惑うばかり。コッチが洋子さんの本来であるならば、とてもついていけないわ。ものすごく広い分野について、ここまで自信もって言い切れるもんかしら?戸惑うばかり。追っかけを一旦休止としました。2023/12/26
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