内容説明
食事は「ひとり」が一番! 街にあふれるフツーの食い物を味わうシアワセ……笑えて泣ける超一級のエッセイ! 孤独の時代に、思わずひざを打つ極意とは? 「週刊朝日」1500回超連載の「丸かじり」ベスト・オブ・ベスト。「居酒屋の名人」太田和彦との軽妙対談も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真香@ゆるゆるペース
113
家メシでも外メシでも、ひとりでの食事をいかに楽しく、美味しく食べるかを考察したエッセイ集。さすがは東海林先生、安定の面白さだなー。ぜひ試してみたいと思うもの、そうきたかと思うもの、これはちょっと…と思うものまで、バラエティに富んだアイデアがいっぱい。大ベテランで紫綬褒章を受賞されてるすごい方なのに、小市民的な人柄(未だに携帯電話を持っていないとか)も好感が持てる。読むと確実に食欲が刺激されるので、ダイエット中の方は要注意!2019/07/30
s-kozy
83
31年目に突入(スゲー)しているという「週刊朝日」の長期連載「あれも食いたい これも食いたい」から「ひとり」をテーマにして選ばれた極上の48編。文章もうまけりゃ、マンガも巧み、既読(丸かじりシリーズは文庫を全部持っている)であっても、そこは天才・東海林さだお、やっぱりたのしめるんだなぁ。今回は「アー、大根千六本の味噌汁」から次の描写にMVPをあげちゃう。「大根の千六本と油揚げの味噌汁を口の中で味わっていると、ときとして油揚げの味が優勢になることがあるが、そういうときの油揚げの身の引き方は見事だ。(つづく)2018/12/21
おいしゃん
46
東海林さんのゆるーーいイラストと文章がたまらない。色々な食事に関するエッセイだが、誰もが一度は「はて?」と思ったり、やってみた・みたいことばかりの内容で興味深い。2019/01/28
ユメ
42
丸かじりベストセレクションといった趣きで、最近このシリーズを読み始めた私のような人間にも嬉しい。というのも、今や手に入りにくい古い巻に収録されたエッセイも読むことができるからだ。さらに、こちらもひとりメシの師匠・太田和彦さんとの特別対談もあり、大変美味しい本である。エッセイも対談も、ひとりメシならではの楽しみ、そして哀愁が味わい深い。メニュー選びで大胆な冒険をしたり、その結果クヨクヨしたりできるのも、ひとりメシだからこそ。東海林さんの思いもよらぬ発想から生まれる冒険は、いつも私をくすっと笑わせてくれる。2018/10/28
さくゆめ
36
家族や友達など、気の置けない人々と食べるご飯は美味しい。でも私は一人で食べる孤独メシをこよなく愛す。だって味に集中できるもの。視覚で愛で、舌でしみじみ味わい、時にお茶で喉を潤し、最後の一口まで堪能する食事こそ贅沢の極み。究極にして至高なのだ。そんな自分にとってこの一冊はまさに聖典。本文はもちろん対談も最高に面白く、ひとりメシの奥深さに一人感銘を受けながら、同時に激しく食欲を刺激されながらの読破と相成りました。日本に生まれて良かった!だって外国じゃひとりメシ派の基本的人権、あんまり望めなさそうなんだもの…。2019/11/01