内容説明
人間関係は、私たちのほとんど全ての悩みの原因になっています。周囲の人間の理解しがたい行動に、どうして私たちが傷つき、消耗しなくてはならないのでしょうか。世界でも有数の社会心理学者である著者が、そんな他人のふるまいの背後に隠された心理学的な理由と、その対処法を紹介します。自分のせいだと思っていた周囲の人の行為も、もしかしたら原因はほかにあるのかもしれません。本書を通して、きっと他人のふるまいへの見方が変わるはずです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
87
職場で自分がどういう風に見られているかを知って、一時的に追い詰められた時に見つけた本。どんな人間でも生きていく上では避けては通れない人間関係。しかし、その人間関係故に苦しむ人もいるのが事実だ。人間関係が拗れるのは何故か?それは人間関係を結ぶ際、無意識に認知の歪みに任せたまま、人を判断し、それに引っ張られ続けているからだ。それが複雑で読めない人間を判断するのに脳に最も負荷を掛けないから。第一印象のは余程の事(ギャップの数多さなど)がないと覆せないという事に落ち込んだが、認知の歪みを逆手に取るのは盲点でした。2020/03/14
はるき
25
何故誤解されるのか、何故誤解してしまうのか。人間の習性を複数の論拠を基に解説し、対策を論じています。切羽詰まったような表紙ですし、結構元も子もないこと書いてますが、対策もしっかりあるのでご心配なく。2020/02/18
スリカータ
22
翻訳ものにありがちな読み難さがあった。時間がない人、分かり難さを感じたのであれば、章末のポイントだけ読んでも構わないと思う。信用レンズの章が為になった。まず、敵が味方か。次に信用の判断は無意識に「能力」と「温かみ」。人とは目を合わそう。2020/04/09
塩崎ツトム
18
アドラーさんによるとヒトの悩みは大体人間関係の悩みらしいが、実際のところなんで人間関係はこじれるのかという点に焦点を当てた本。大体は人間の情報処理フローの節約によって生じる認知の歪みのせいであり、そのバグを意識して人間関係をコントロールしましょう。転職前の職場がこんな風に認知の歪みまくった環境だったなあ。2020/03/08
あつお
15
相互理解の不足を知る本。 人間は会話によりお互いを知る生き物。しかし自分が想像するより、他人は自分を知らない。本書の主な内容は、①自己表現の不足、②バイアス、③愛着モデル。①自分が十分に自分を表現しても、他人はそれを理解していない。内と外の目線の違いを認識する。②多くの人は「信用・パワー・エゴ」の レンズを通して他人を見ている。長年生きていく上で備えた、本能的な特徴である。③安定・不安・回避の3つの愛着モデルがある。不安、回避は他人を遠ざける可能性がある。人を信頼して行動し、認知の歪みを修正する。2023/07/13




