内容説明
文系で創薬素人が、まだこの世にない治療薬を創る!?
製薬会社で働く恵輔は、祖父が入所する老人ホームで千夏に出会い、恋に落ちる。
しかし、彼女は治療薬が存在しない致死性の難病“ラルフ病”に冒されていた。
彼女を救いたい一心から恵輔は、文系で創薬素人でありながら、自らの手で彼女のために治療薬を開発するという無謀な挑戦を始めるが――。
シリーズ累計57万部突破の「化学探偵Mr.キュリー」の著者が贈る感動作!
※本書は、小社より2017年に刊行された『ビギナーズ・ドラッグ』を文庫化にあたり、改題したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆきちん
38
なんだろう。読むのに時間がかかったなー。祖父のいる老人ホームで不治の病「ラルフ病」に侵されたスタッフの女性千夏に一目惚れして彼女のために治療薬を創りたいとおもった恵輔。しかし彼は総務部員、社内のコンペに応募して…私の書き方だと恵輔が軽い人みたいだけどクソ真面目なロボットみたいなキャラです。ストーリーは良くも悪くも、こうなるだろうな、こうだったらいいな、と言うふうになる(笑)創薬の流れや苦労について丁寧に書かれていて勉強になる。本当に認知症の治療薬ができればいいのに!2020/03/12
きたさん
21
ミステリではなく、創薬に関わることになった青年のお話。薬を作るにはどういう手順を踏んで行われるのか、ということがわかりやすく書かれていました。恋愛要素が割と前に出てくるところ(特に後半)に好みが分かれる気はしましたが、語り口が全体的に優しいので研究や理系分野に苦手意識を持つ人にもオススメできる一冊。進路を考える学生にも読んでほしい。2022/09/20
よっち
17
中堅製薬会社で事務職を勤める水田恵輔が祖父が入居する老人ホームで出会った車椅子の女性・滝宮千夏。一目惚れした彼女が難病に侵されていることを知り、自らリーダーとなって新規創薬テーマ募集に応募する創薬小説。同期研究員・理沙を巻き込み準備を始めた恵輔の変化とその前に次々と立ちはだかる困難、進行する千夏の病魔。携わる研究員たちそれぞれにも抱える背景があって、前に進むために時には衝突も辞さず悩みながらも、そのひたむきな熱い気持ちが周囲を動かし創薬に向けた流れを作ってゆく展開とその結末にはぐっと来るものがありました。2020/02/14
秀玉
15
毛生え薬はなぜ出来ないか?との記事を昔読んだ。毛が少くなるのは、遺伝、生活環境、メンタル、もろもろが原因。特定要因を絞りにくい。毛を生やすことは出来るだろう。髪の毛が生える薬はある、ある薬は増毛が副作用だ。この成分を利用した薬も保険適用外で取り寄せることは出来る。この小説、これほどの内容だとは思わず読み始めた。創薬、新薬開発、難しい話をぐっと簡単に表している、描き方は一流だ。未だコロナの治療薬も無い、病気の解明も複雑、単にこれを突き止めれば薬が出来る、ものでもない。東大化学系卒業作家、アスペ表現も上手い。2024/07/05
porisan
14
創薬とい分野のお話。1つの薬を作るのには相当な期間や資金がかかるということは知っていましたが、そのことが比較的わかりやすく書かれていました。このテーマに恋愛を絡めた作品でした。ただ、テーマの割にはチョッと内容が薄かったような気がします。もう少し濃い内容で読んでみたい作品でした。2020/03/27
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