内容説明
吉本隆明はその著書との出会いを「ひとつの事件」と評した──。人間、動物、植物、はては天体にまで思いを巡らせ、生命科学を「思想」に跳躍させた不世出の解剖学者の精髄。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
74
著者のことは「養老孟司入門」を読み興味を持った。東大医学部卒業後、解剖学教室助教授を経て、東京藝術大学保健管理センターの医師として赴任。生命記憶や内臓感覚を語るようになる。この本は、その論集。胎児が辿る生命の進化の記憶を読むと、夢野久作「ドグラ・マグラ」を思い出し興奮する。肺と意識の関連を読むと、今のコロナの怖さを連想した。肺そのものを壊すと同時に、「息抜き」となるべき発声や絶叫を封じていて「息詰まり」を起こしており、なんと怖いウィルスかと。「内臓の感受性が鈍くては世界は感知できない」とは腑に落ちる。2021/04/12
oooともろー
2
理系の書でありながら文学となっている。「最近、子供の幼児化がしきりに叫ばれる。しかし考えてみれば、いつの世の大人たちも陰ではせっせと女たちの乳房を吸っているのだ。」素晴らしい!至言!2020/05/01
才谷
1
胎児が母親のお腹の中で生命の進化を辿ってくると言うような話を聞いたことがあったが、まさか受胎後1ヶ月からのわずか1週間ばかりで魚類から哺乳類へと駆け足で辿ってくるだなんて!2021/01/14
go
0
#三木成夫 #胎児の世界 父は直接教わったことがあるようで、勝手に親近感を覚えている。2022/03/31
健康
0
解剖学者が見た壮大な人間の姿をドラマチックに語る。「唇音は哺乳動物の象徴」というのはハッとした。確かになぁ。2021/05/09
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