内容説明
怪談マンスリーコンテスト最恐賞4回、佳作3回の実力派が満を持してデビュー。
地元北海道の怖い話を中心に、取材に裏付けされた確かな恐怖を届ける!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
235
著者の作品はアンソロジーで幾らかは読んでいたとは思いますが一冊まとめて読むのは初めてですね。うーん、印象はとにかく素朴で淡々としていますね。えげつなさや怖さは殆ど無く風のように通り過ぎて行った感じですね。もう少し個性が強くてもいいかなとは思いますが、これはこれで著者の持ち味ですから変えてはいけないのでしょうね。コミカルな猫ちゃんの話。『ねこじい』百歳まで生きるのが目標だった相馬さんのお祖父さん、マサじいが90歳の誕生日、親族の集まった祝いの席で心臓発作を起こして亡くなり菩提寺の住職が現れて枕経が始まった。2021/04/29
HANA
64
実話怪談集。主に北海道を舞台とした作品が収められている。有名な三毛別羆事件の現場やカムイコタンを舞台とした話やコロポックルに纏わる話そして全編中白眉とも言える表題作等、北海道という場所を強く感じさせる話がとても魅力的。怪談自体は割とありきたりでインパクトのある話は少ないものの、こういう場所や地霊を感じさせる話は大好きである。何と言うかそこに染み込んだ歴史や因縁を感じ取れるというか。ただ何故か京都や沖縄の話も含まれておりそちらは割と類型的な話なので、どうせなら北海道だけで全編をまとめて欲しかったと思う。2020/05/24
あたびー
42
読んでみて北海道はデッカイだけではなくて、色んな悲劇が起こった場所だと気づいた。そういう場所は日本中たくさんあっても、北海道の悲劇はほぼ本土の人間が入ってからなので、比較的最近の事が多い。支配され苛まれたアイヌのことや、開拓のために渡った本土の貧しい人々、そして囚人。そんなお話が多く含まれていました。(北海道の人から聴いたのかもしれませんが北海道以外の話もありました)筆者は視える人なんですね。2021/05/12
かおりんご
34
ホラー。初読み作家さん。北海道の話だけではなく、沖縄の話もあり。この本に出てくる場所が、「おまえら行くな」に出てくるところだったりしたので、とても興味深く読めた。中国人墓地のゆえんは知らなかったので、なんでもかんでも心霊スポットにするもんじゃないなと感じた。2021/06/19
澤水月
21
北国独自の「風除室(外気温に影響されないよう出入り口前に作る小さな一室)」を初めて知り、自然の厳しさに改めて思いそれ土地ならではの味わい噛み締める。アイヌや炭鉱に関する歴史ある話はやはり読ませる。また、現代怪談の「青いシーツ」は昨今の実話怪談の中でも出色、恐ろしく哀切で甘美、おぞましい2020/02/10
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