内容説明
ネクター・ハチミツ・鳩サブレー……。幾つもの「きえもの」=「たべもの」を切り口に、ありふれた日常の風景の中に非日常への扉を描き出す。現実と夢、有と無、わかるとわからない、重なり混じり合う境界線を飛躍するその一瞬を、鮮やかに切り取ってゆく。ドゥマゴ文学賞を受賞した気鋭の歌人による、燦めく言葉の万華鏡。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみ
32
短歌と短いストーリーと短歌という構成。 短歌は面白いと思ったのだけれど、「神様の住所」のほうが好みかな。 感性が飛んでいてついていけない感じだった。 凡人の私には中々ムツカシイ。2019/11/21
信兵衛
24
楽しめるかどうかは、かなり好み次第の一冊。2019/10/11
まぁみ
20
70首ほどの短歌に70種類の食べ物たち。散文というよりエッセイと歌の組み合わせの数々。話がフィクションなのか実話なのか…言葉が文章が美しくて難解で、何度も何度も読み返してしまう。そして酔いしれるのだ。九螺さんに取り込まれそうで怖いわ(笑)。この方まじで天才だ。2025/05/04
らん
18
きえもの=食べ物を題材にした短歌とショートストーリー。奇妙で、皮膚感覚でぞわりとしたと思えば、素敵な表現にはっとして、短歌にクスッと笑える。わからない わかるの繰り返し。場面の色を美しく浮かびあがらせほのかにあかりを灯すのが尾形亀之助さんなら、脳に刺激を与えて揺さぶるのが九螺ささらさん…かな。読んだというより「体験した」感覚。お気に入りは「マシュマロ」「温州みかん」「ウエハース」「みつまめ」「アラザン」「いくら」「コカ・コーラ」「水」。ウエハースの使用例8は面白すぎ!コカコーラや水の短歌のセンスも凄い。2023/11/03
ぽてちゅう
17
ポテチ読書7/12冊目。「きえもの」とは?使うことでただちに消耗する使用回数が1回に限られているもの。わかったような、わからないような。そのきえもの、食べ物飲み物を題材に、狐につままれるというか、頭の中に思いもよらない情景が浮かぶ短歌とショートストーリーがセットになって70ほど。『ポテトチップス』は2ページ。【同じ面を見せつづけている月の模様を写しとっているポテトチップス】と締めている。「なるほど」という言葉がぽろり口から転がり出る。なのに『はんぺん』や『蕨』の「なにこれ」の方が好みと同じ口が言う天邪鬼。2024/04/04
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