内容説明
出雲には何かが眠っている。それは古代史に興味を持つものの胸に必ず去来する感慨であろう。謎が満ちあふれる、出雲大社をはじめとする諸社や出雲神話。日本書紀・古事記において出雲が占める重い役割。そして、5~6世紀に制度化された「国造家」が、出雲にだけ残され、いまだに存在しているという事実……。さらに、一箇所から350本以上の銅剣が見つかった出雲の荒神谷遺跡の発掘や、様々な土地の文化の流入が読み取れる奈良の纒向遺跡の発掘など、近年の考古学の発掘の成果も、出雲が強大な勢力であり、ヤマト朝廷の成立にあたっても大きな役割を担ったことを実証しはじめている。そして、状況証拠が指し示すとおり、実は「蘇我氏」「物部氏」こそが、出雲に由来する正統なる氏族だったとすれば……。ヤマト建国の謎も邪馬台国の謎も解き明かす「最後の鍵」がついに開かれる! 大胆な仮説で古代日本の真相に迫る、歴史ロマンに満ちた一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カズザク
1
神話の世界と言えども、何らか史実・事実が元になっている‥には同感。日本の正当な神話が、日本書紀や古事記なのであれば、それらは勝者が書き残したモノ。都合の悪いモノは消し去ったり改変したり、自分達の都合の良いように作り上げている‥にも同感。であれば、全国の様々な地域や神社に伝わる伝説の中に、真実の神話‥言い換えれば歴史が隠されている‥にも同感。ただ、この作者の書いている内容‥特に後半は、誰が誰なのか?何が何なのか?、???の連続。山陰と北陸の日本海連合、絶対にありえない新羅征伐等、わからないから古代は面白い。2025/06/15
日系フサリア人
0
~の真実。っていう本は大体うさん臭いがこれはそうでもなかった。
rem
0
独創的というかなんというか。 そういう考え方もあるのか!と驚かされる結論だった。 個人的には「拙著」の紹介が多すぎるのではないかと少し気になった。2015/03/20
あかり
0
対面音読した本/以前から出雲地方に興味があったが、神話にまつわる面白い話が読めた。2006/09/20