内容説明
俺の名は久世太一郎。歳は十七歳。
久世家は代々、執事の家系で、俺も執事として、日本有数の名家である鶴ヶ島家の次女、麻白様に仕えている。
ある日俺は、麻白お嬢様から、新たな専属メイドを探すよう申しつけを受けた。
だが、いたずら好きなお嬢様のお眼鏡にかなう者はなかなかいない。
そんな中、俺は買い出しに出かけた先で、ひとりのヤンキー少女と出会う。
ハナと名乗った彼女にメイドの素質を見いだした俺は、麻白お嬢様のメイドになるよう彼女を勧誘する。
「でも、メイドってあれだろ? ご主人様の命令は何でも聞かなくちゃいけなくて、奴隷みたいな」
「主従の間にあるのは単なる利害関係や雇用関係じゃない。信頼関係だ」
しかし、ヤンキー少女ハナと麻白お嬢様との相性は最悪で……!?
※電子書籍には特典として書き下ろしSSを収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐治駿河
39
男の私から見ても普通にヤンキーヒロインのハナの立場であれば執事の太一郎に惚れますよね。それなりに腕っぷしに自信があったヤンキーが追い詰められたところを自分よりハイスペックで強キャラ執事に助けられれば当然ですね。かなり内容もページ数も薄めな一冊ですが一つだけ気に入ったことがありました。太一郎はハナに対して最初にメイドの魂を入れてやるべきだったと考えていました。確かにどんな職業や役柄でも知識や所作よりも魂(気持ち)を注入してから取り組ませることは大事ですね。著者はこの作品を書くに当たり魂が入っていないのでは?2024/08/19
よっち
32
代々執事の家系で日本有数の名家・鶴ヶ島家の次女麻白に仕える久世太一郎。麻白お嬢様から新たな専属メイドを探すよう申しつけを受けた彼が、買い出しに出かけた先で出会ったヤンキー少女ハナをメイドとして勧誘する物語。仕事をスマホで動画を撮って覚えるあたりがハナらしいですが、事あるごとに衝突するヤンキー気質のハナとお嬢様麻白の相性は最悪でも、テンポよく進むドタバタ展開の中でお互いいろいろ見えてくるものがあって、そんな二人が育んでゆく不器用な主従関係の結末には、またこの物語の続きを読んでみたいと思えるものがありました。2020/01/31
かんけー
27
読了♪冒頭?メイドのハナとお嬢様である麻白がトンでもwのナイフ勝負でこりゃアカンと(^_^;)太一郎大慌て?一本筋の通ったヤンキー娘の朱雀井ハナ、借金取りに誘拐去れそうなトコを太一郎が救うが?ハナは太一郎に興味津々w麻白お嬢様はちょっと我が儘でメイド候補を矢継ぎ早にクビに?太一郎が悩んでいた時、ハナと出会った訳で(^_^;)テンプレっぽくもお嬢様とハナのやり取りが読んでて苦笑(^_^;)の連続で。メイドの仕事を必死で覚えるハナの姿勢が尊い(⌒‐⌒)きちんと順序だてて、ハナとお嬢様の絡みつけを描写→2021/06/30
星野流人
16
街で拾ったヤンキー少女に素質を見出し、メイドとして育て上げるコメディ作品。ストーリーとしてはガラの悪いヤンキーのハナが、メイドとは思えない失敗を繰り返しつつも前向きに進んでいくという「ザ・第1話」な感じなんですが、そういう「ヤンキーメイド」という設定に対するこちらの期待にバッチリ応えてくれる良さがある作品だったなと。私自身ヤンキーキャラはめちゃくちゃ好きなんですが、反抗と服従のバランスが良く、惹き込まれました。麻白のわがままっぷりはかなりのものでしたが、だからこそハナの成長や素質も感じられる、良い作品です2020/03/14
nawade
13
★★★☆☆ ヤンキー座りのメイド服姿ってインパクトありますよね。そんな何者にもなれなかった少女が一人前のメイドになる姿が描かれている。ややサディスト気味だけど、チワワな一面を持つお嬢様が可愛かった。そのお嬢様の家庭問題にはあまり触れないままに終わったけど、それは次巻以降に持ち越しということでいいのかな?2020/01/30