おっぱいエール

個数:1
紙書籍版価格
¥1,760
  • 電子書籍
  • Reader

おっぱいエール

  • 著者名:本山聖子
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 光文社(2020/01発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334913304

ファイル: /

内容説明

橘百花25歳。高校時代の同級生と結婚し、妊活を始めた矢先に乳がん発覚。古賀菜都32歳。老舗造り酒屋の嫁として育児に奮闘する最中に乳がん発覚。田中柚子29歳。花嫁検診で乳がんが見つかり婚約破棄。怒涛の3年が経過。闘病ブログを通して出会った3人は、ひょんなことから金沢を旅することに。若年性乳がんを乗り越えた著者が、女性たちの生きる希望と勇気を描く。小説宝石新人賞受賞作家渾身のデビュー作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

152
力をもらった、一冊。癌というやっかいな悪魔と闘う三人の若き女性達を描いた物語。自分の身体の一部が喪われる苦しみ、予定通りに進まない人生、何気ない言葉に傷つけられる心…誰もの境遇に涙して、共感して、言葉に怒って、笑って…と、終始心は大忙しだった。それぞれ悩み傷付き闘ってきたこの三人が出逢えて、本当に良かった。世の中、きっと一人だけではわかり得なかった、気づかなかったことっていっぱいあるに違いない。前だけを見つめる勇気、希望、決意に三人の涙と笑顔が詰まった力をもらった気分。手にして良かった良き作品。2020/03/16

真香@ゆるゆるペース

129
図書館本。読友さんからのオススメで、ずっと気になっていた本。「妊活エール(百花)」「子育てエール(菜都)」「恋愛エール(柚子)」「未来エール(フルーツバスケット)」の4章に分かれた、若くして乳癌に侵された女性達の物語。私自身は甲状腺癌を患ったので、病気を告知された瞬間、手術直前の半端ない緊張感、術後のつらさなどの描写がすごくリアルで自分の経験と重なり、とても刺さる内容だった。主人公の彼女達が奮闘する姿や周りの人達の前向きな言葉にたくさんのエールが詰まっていて、生きていく勇気と元気がもらえた素敵な本だった。2020/06/06

モルク

128
若くして乳ガンになった3人の女性が主人公。妊活中の百花、幼い娘がいる老舗造り酒屋の妻菜都、婚約中に乳ガンが見つかり婚約破棄された柚子。闘病ブログを通じて知り合った3人は、金沢へ旅に出る。作者も乳ガンを患ったということで、罹患を知ったときの自分の思い、家族やまわりの反応、健康な者では気づかない心ない言葉や態度がリアルに感じられる。それにしても、苦悩と葛藤はもちろんあると思うが、彼女たちは前向きで明るい。とても爽やかな話であると同時に、闘病中の方々への応援歌となってほしい。2020/08/28

mint☆

125
かわいい表紙、かわいいタイトルだけど、乳がんに罹った女性たちのお話。若いからってならないわけじゃない。本人の気持ちが揺れ動く様子、家族や周囲の対応、仕事、お金。様々な不安が湧き出てくる。心がギュッと締め付けられたり鼻の奥がツンとなる場面も多いけど、概ね明るいタッチになっていて読みやすい。明日は今日の続きと普段は思いがちだけど、そうではないと気づかされる。何度心が折れかかっても前を向いてなんとか進んでいく女子たちに元気をもらえます。良かった!オススメです(^^)2020/03/03

よつば🍀

122
小説宝石新人賞を受賞された本山聖子さんのデビュー作品。読んでいて何度も涙が溢れた。人生は一筋縄では行かない事くらい解っている。いきなりの癌宣告、どこかで自分は大丈夫と高を括っていてもそれは突然現れやがる。作中に登場する3人の女性達からの、何故自分が?の思いが痛いくらい伝わる。一番不安なのは本人なのに自分ファーストの夫や姑、心無い言葉を投げつける医師や友人、彼女たちの心中を想うと悔しさで泣ける。若年性乳がんを経験した著者が描く事で物語はリアルだ。同じ経験をした同士に出逢えた事が救い。心からエールを送りたい。2020/02/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15105900
  • ご注意事項