サイバーアンダーグラウンド / ネットの闇に巣喰う人々

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サイバーアンダーグラウンド / ネットの闇に巣喰う人々

  • 著者名:吉野次郎【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 日経BP(2020/01発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784296105342

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内容説明

サイバー犯罪の裏側を徹底取材!
黒幕が明かす驚きの手口!

本書は3年にわたり、追跡した人々の物語だ。ネットの闇に潜み、隙あらば罪なき者を脅し、たぶらかし、カネ、命、平穏を奪わんとする捕食者たちの記録である。

後ろ暗いテーマであるだけに、当然、取材は難航した。それでも張本人を突き止めるまで国内外を訪ね歩き、取材交渉を重ねて面会にこぎつけた。

青年ハッカーは10代で悪事の限りを尽くし、英国人スパイは要人の殺害をはじめとする数々のサイバー作戦を成功させていた。老人から大金を巻き上げ続けた詐欺師、アマゾンにやらせの口コミを蔓延させている中国の黒幕、北朝鮮でサイバー戦士を育てた脱北者、プーチンの懐刀……。
取材活動が軌道に乗ると一癖も二癖もある者たちが暗闇から姿を現した。

本書では彼らの生態に迫る。ソフトバンクグループを率いる孫正義の立身出世物語、イノベーションの神様と評された米アップルの創業者スティーブ・ジョブズが駆け抜けた波瀾万丈の人生など、IT業界の華々しいサクセスストーリーがネットの正史だとすれば、これは秘史を紡ぎ出す作業だ。悪は善、嘘はまこと。世間の倫理観が通用しない、あべこべの地下世界に棲む、無名の者たちの懺悔である。

サイバー犯罪による経済損失はついに全世界で年間66兆円近くに達した。いつまでも無垢なままでいるわけにはいかない。

ネット社会の深淵へ、旅は始まる。

目次

Prologue

第一部 欲望に突き動かされし人々
chapter 1 未成年ハッカーと捜査官/攻防の全記録
chapter 2 アマゾンの五つ星は嘘まみれ/中国の黒幕が手口大公開
chapter 3 16歳が老人を食い物に/解明、詐欺のエコシステム
chapter 4 ネットで女性とお色気話/200億円産業に育てた男の野望

第二部 大義を背負いし人々
chapter 5 金正恩のサイバー強盗団/脱北者が決死の爆弾証言
chapter 6 恐喝、見殺し、爆殺……/英国人スパイの非情な戦争
chapter 7 信じたいからだまされる/世論操るクレムリンの謀略
chapter 8 超監視国家、IT乱用で出現/ウイグルから響く悲鳴

証言集 警官とスパイからの警告
警官の証言 「本物のワルはあなたの隣にいる」
スパイの証言 「この世界は汚れている」

Epilogue 生存の選択

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

35
ネットの闇と呼ばれる部分についての本でした。ダークウェブとか、ネット詐欺とか、スパイ行為だとか、ドラマや映画でありそうという受け取り方をしてしまうところが、日本人のノーテンキさという反省をしてしまう。ネットリテラシーの低さというのが、良い悪いわからないのだけども、知っている人が深すぎ、知らない人は浅すぎるそういう断絶みたいなものを感じたのでありました。小学生がちょっと調べてたどり着いてしまうことを自身は知らないのだなと、恐れを抱くが、何をしたものかわからない。2020/05/19

BLACK無糖好き

22
経済誌記者によるサイバー犯罪から監視ビジネスにいたるまでの取材記録。◇脱北者の金興光が示す北朝鮮のサイバー部隊の体制。金銭目的のサイバー攻撃やソフト開発を手掛ける180部隊は金正恩が創設したようで「ラザルス」もここに属するという。◇ロシアの表のプロパガンダ機関RTの編集長マルガリータ・シモニャン、裏のプロパガンダ機関IRAの運営者と目される実業家エフゲニー・プリゴジン、この二人の名前は要暗記。◇中国が開発した危険分子特定システム「IJOP」、大量の個人データから独自アルゴリズムで抽出、これはあまりに強烈。2020/03/17

MJ

17
サイバーアンダーグラウンド。ネット社会の闇。表あれば必ず裏があり、光あれば必ず陰がある。スターウォーズが語るように、人間、誰しもダークサイドに堕ちる危険性を抱えている。マキャベリ曰く、天国に行く最も有効な方法は、地獄への道を熟知することであると。2020/08/12

DEE

12
振り込め詐欺やアダルトチャットなどわりと身近なものから、英国スパイや北朝鮮ハッカーまで、ネットを介したアングラな話題が盛り沢山。 小さ過ぎて話題にならないだけで個人情報なんていくらでも抜き取られてるんだろうな。 防衛策なんてないんじゃないかと思ってしまう。 自分で体験するのはリスクが大き過ぎるので読んで「ヘェ〜」と思っているのが気楽でよい。2020/09/06

こもも

9
ネット社会の闇。 個人レベルから国家間の話まで、章を追う毎に規模の大きい話になりました。 対岸の火事じゃない。 ネットを使う誰しもが、いや、使わなくてもこの社会に生きる誰もが、 心しておかなければいけない事かもしれない。 フェイクニュース、嘘にまみれたレビュー、 情報の受け取り方もそうですが、 発信する側としても気をつけなければいけないなぁと痛感しました。2020/12/26

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