講談社文庫<br> 池波正太郎の映画日記

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講談社文庫
池波正太郎の映画日記

  • ISBN:9784062630733

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内容説明

スクリーンに男と女がめぐり合い、時が流れる。あふれる生活感と隙のない脚本、心打つ見事な演出。さまざまな感懐を胸に、銀座に酒飯して帰る……。どのような映画でも、楽しむ術を知っていた池波正太郎が、息づまる執筆の間に堪能した映画と、面白い身近の出来事をつづった、興趣尽きない好読物。全1巻。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

酔いよい

5
洒脱にして粋。作家・池波正太郎の人間的魅力が伝わってくる好著である。小説執筆の合間を縫って、足繁く通う試写室での映画鑑賞。 難解な芸術作品から大衆娯楽作品まで、縦横無尽に語られる映画の数々。池波さん曰く「映画を見ている間は、完全に一個の映画ファンになりきってしまって、どのような映画でも楽しむ術を心得ている」と。 映画のお話の他にも、美味しい食べ物のことや、読んでいる本のこと、愛猫とのふれあいなど身辺のさまざまな出来事が綴られる。 愛猫の死に際しては「猫の死は、ほとんどが実に立派だ」と書く。⇒2013/09/20

桑畑みの吉

3
池波正太郎氏が55歳~61歳頃に鑑賞した映画評論集。77年公開の『007/私を愛したスパイ』に始まり、84年の『ダイナー』で終わっている。ハリウッドの超大作から、ヨーロッパのアート系映画まで幅広く紹介。日本映画は少な目。小難しいウンチクは語らずに、とにかく映画を楽しむ姿勢は好感が持てる。『マルホランド・ラン』『スフインクス』『目撃者』など当時でさえ知名度の低い作品もキチンと評価している。余談だが、映画監督の鈴木清順氏を「もう少し若ければ、鬼平を演じてもらたい」と書いている。私のイメージと違い、少し驚いた。2023/06/23

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