講談社文庫<br> びいどろの城

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講談社文庫
びいどろの城

  • 著者名:白石一郎【著】
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 講談社(2020/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061835849

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内容説明

公儀お庭番の名鳥八郎は、老中・田沼意次の命で、ある人物の護衛をし、はるかな地・長崎へと向かう。その人物・平賀源内は、交易をめぐって幕府を無視する長崎へ、田沼が送りこむ隠密なのだ。当然のごとく、源内たちは正体を察知され、敵や味方に取りかこまれるが……。江戸時代随一の「都会」であった長崎を、ユニークに描き込む野心作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

37
長崎会所から町年寄を排除して交易の実権を幕府が握り、やがて鎖国を廃止する。という老中田沼意次の意を受けて長崎に向かったのは平賀源内、護衛役で公儀お庭番の名鳥八郎が随行する。隠密のわりに純情でお人好しの八郎と、一癖も二癖のある天才源内の対比が面白い。終盤の八郎と長崎忍者との関わりや、混血娘おてるとの純情が読了後のいい余韻となりました。2022/01/27

TheWho

11
世に田沼時代と呼ばれる江戸中期、伊賀忍者の名門の三男坊に生まれ公儀お庭番の家に養子となった主人公が、田沼意次の命により、平賀源内の警護役として出向いた風雲蠢く長崎で遭遇した数奇な顛末を、海を題材にした歴史小説家が描く、時代活劇。鎖国時唯一海外貿易港として発展した長崎の交易を巡る幕府との対立と薩摩藩の思惑、伊賀忍者と菊地忍軍との活劇、そして平賀源内の陰謀や混血娘との純愛、隠れキリシタンが絡み合い奇想天外な物語へと展開していく。鎖国期の陰謀と悲哀を象徴する面白い一冊です。2015/11/17

さっと

8
城四部作も『鷹ノ羽の城』『火炎城』に続いて三冊目。今のところ共通するのは九州が舞台というだけで、本作は鎖国下にあって唯一海外に開かれていた長崎の地で展開する。史上有名な田沼意次が実権を握る幕閣の密命を帯びたこちらも実在の平賀源内の警護役となった御庭番(忍者)の名島八郎が主人公。まじめでお人好しゆえにとてもお役目をまっとうできそうにないダメキャラが、変わり者の平賀はじめ、抜け目ない長崎商人(町人)、密貿易大藩の薩摩藩士、妖艶な女スパイ、曰く付きの混血娘らと織り成すエンタメ時代劇。可もなく不可もなく。2021/06/25

NICK6

6
いわゆるボディーガードものか?時代は江戸末期。中央経済の貧と地下経済の潤。不穏な勢力図。物語の進行と共に性格も行動も不一致が目立ち始めると、エンタメ気流が急浮上。時代を読み、あちこちアンテナ張って、武芸は二流ながらも当時のオールラウンダー知識人、平賀源内が、隠れた勢力図を読み解いていく。しかし、ご登場の方々の言動はけっこう分かりやすくて、味方の様な敵、敵のような味方も、それ程判別は難しくない。陰謀時代ミステリーの趣き。可憐な美少女隠者、色香濃厚の間諜美女とか、他しっかり濡れ場もあってそれなりに楽しめた! 2024/08/12

Joao do Couto

3
忍者もの。田沼意次の密使となる平賀源内に仕えた御庭番。長崎の町での恋もあり、エンターテインメント性に富む内容。おたかさんの色気にやられた。そのせいで、自分なら、あっさり殺されているところだなあ、と。2018/06/20

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