内容説明
心の原風景を探す旅。それは単なる回顧ではない。明日をより良く生きるための、不可欠の作業なのだ。仰ぎ見る空、ぽっかりとあいた心に吸いこまれていく音……。当代随一のノンフィクション作家と画家が、それぞれの記憶の深層を掘り起こし、「私という現象」の核心、自己形成の決定的な瞬間に迫る。刺戟的で稀有なコラボレーション。人はみな持っている、「失われた風景」を――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
139
心に映る原風景。誰もが扉を持っていて、人生の節目で開けるときが来る。柳田邦男さんと伊勢英子さん、お二人の言の葉はテーマごとに紡がれて、対談ではないのに1話ずつ結ばれる。空が青だと誰が決めた。その思いを言葉にできなかった伊勢さん。なぜチェロの絵本か多く、夢と現実を彷徨いながらなぜ海を描けないのか語られている。若くしていのちと向き合った柳田さん。多くのユメを抱きながらある小説に衝撃を受ける。それぞれの幼かった日々、はじまりを回想する。ここまで鮮明に当時の記憶を記せるのは、小さな頃から感性が鋭かったからだろう。2026/08/09
団塊シニア
16
柳田邦男、伊勢英子夫婦の美しい文章は読み手を惹きつけるものがあった、特に伊勢氏の父親の晩年、進行がんで余命4ヵ月、アトリエで死ぬ生き方を選んだ、モルヒネで痛みを抑えながら絵を描き続けた、泣くかわりに笑い周囲のの人も笑わせ72歳の人生を終えたエピソードは心に残った。2023/07/04
minaseh
4
著者ふたりのそれぞれの話につられて、自分の事を思い返しながら読んだ本だった。読み返すたびに、違う事を思い出しそうだと思う。2013/05/23
芳乃
4
授業の資料で読んだ。気づいたらお二人の話のあとに、自分の話が頭に再生されていた。その話にしみじみとしたり、再び気づついたり、涙が出てきたりしたけどそれらも含めて、この一冊に出会えてよかった。2012/12/06
あおい
2
フツウの人は子供の頃の記憶とか、けっこうあるのね(;^_^Aって高校卒業あたりで気が付いた(遅っ)、今で言う発達〇〇とやらなのかな?中学でこっくりさんやってこっぴどくやられたと思ってる(ナニかは言えないw)んで自分は子供の頃からの記憶が希薄なのだ、と思ってたw,,,というのもあって人さまの子供の頃のハナシにも興味がある、面と向かっては聞けないので読むしかないw読んでもすぐ忘れちゃうがwそしてまともな親もちな人、まともな親戚のある人、まともな子供の親になっている人、要するにまともな人が羨ましくてしかたない2022/04/18




