内容説明
YouTuber絶賛!新世代小説家、爆誕。
第20回小学館文庫小説賞受賞作。
文学YouTuberベルさん、セゴリータ三世さんら、人気YouTuberもその才能に嫉妬する、新世代の小説家が2020年、爆誕!
天性の歌声を持つギンマと、彼の才能を信じて集まった、同じ大学に通うサミン、ランジ、ハルの4人は、東京の端に建つシェアハウスで共に暮らし始める。男女4人の関係は、美しい均衡を保っているかに思えたが、実はそれぞれが人には決して言えない秘密を抱えていた。差出人不明の白い封筒が、鈍い音を立てて「青春」をゆがませていく。ときに相手を傷つけ、ときに傷つけられ、4人がそれぞれに選んだ道とは――。
犯されたくなかった自分だけの居場所、ぶつけどころのない孤独、信じていたものに裏切られる絶望、抗いがたい嫉妬心、目をそらすことのできない淡い恋心。
青い春とは、いったいなんなのか? 24歳の若き才能が叫ぶように描いた、生々しさが心を貫くリアルな青春小説!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kana
33
なんだか物凄く苦しい。私はこの手の小説が苦手なのかもしれない。それは、すごく感情がリアルだからなのだろう。朝井リョウの『何者』を思い出した。2020/04/09
rosetta
31
★★★☆☆第20回小学館文庫小説賞を改題。なぜ文庫賞なのに単行本で出すのか?タイトルと逆にまったく青い!登場人物は大学生なのに中学生かと思うくらい青い!歌声に恵まれたギンマ、ギンマを信仰の対象にすることに決めたサミン、ギンマの世界一のファンを自認するハル、ギンマのステージでバックDJを務めるランジ。同じ大学に通いシェアハウスする。危ういバランスで成り立つ四人はそれぞれ来し方に事情を抱えて…ってそりゃそうでしょ。ギンマの才能が見えてこないからそこから繋がる関係性に書割の作り話っぽさしか感じない。2020/06/14
kou
27
陳腐な言い方になるが、青春って、こういう事だよなぁとしみじみと思った。主要人物4人の過去や秘密が判明する度に、それぞれの行動の理由が分かるようになり、時折、胸が締め付けられるような気分になった。そして、自身がサミンの立場だったら母との和解は絶対にできないと思う(汗)。2020/03/23
はじめさん
26
お前にとって音楽ってなんなの? というか俺たちってなんだったの? 才能溢れるバンドマン青年。高校時代のメンバーからそう言われ卒業して大学に進み出会った新しい仲間たち。すぐにデビューできないなら世間体的に学生やってた方がいいとの理由での在籍。彼の才能の信奉者である友人は代返にレポート代筆、なんなら卒論だって! の勢い。究極の出世払い? 共同生活を送る部屋、入り浸る同級生女子の秘密。もう青春が美しいなんていわせない。/ あー、青くせぇー! となってしまう青春小説だった。もうもがき続けるような歳ではないが…。2020/05/31
yoshimi
26
シェアハウスで暮らす4人の大学生の物語。デビュー作とは思えないほど描写が卓越していて、キシキシと彼らの心が軋む音が聴こえてきそうだった。ここに出てくる若者たちはキラキラした青春を過ごしていないということなんだろうけど、おばさんには十分眩しい世界観だし微笑ましいと思える。こういう力のある作家さんが出てきてくれるのが本当に嬉しい。次作も期待です。2020/03/11
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