内容説明
「天使の眠りと同じファム・ファタール系展開から始まる連作ミステリ。
20年ぶりの同窓会。そこで僕は、かつて憧れていた同級生の女性に会った。彼女は美しかったが、何かが決定的にかつてとは違っていた。そして数日後、僕は知る。同窓会の日、彼女が既に死んでいたことを。あの日、僕が会い、語り、心惹かれた女性は誰? 『天使の眠り』で多くの読者の心を揺さぶった岸田ミステリー最新連作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
45
一つの事件を主軸に過去から現在まで、行ったり来たりしながら最後の真相驚きました。2021/08/17
のんちゃん
27
西川は24年ぶりの小学校の同窓会で、初恋の女性佐織に再会するが、翌日、佐織は数日前に死亡している事を知る。では再会した女性は誰?というで出しから、過去に話が遡ったり、関連のある人々の視点語りで、話はどんどん意外な方にゆく。ちょっとした悪戯から底知れぬ悪意迄、それらの感情が悲しい事件を生む。よくできた物語だと思う。久々の岸田作品だったが、作者の最上位ランクの作品との評価を解説のミステリ書評家の村上貴史氏はしている。題名が本書を濃縮していて誠に見事。2021/09/10
ベローチェのひととき
11
妻から廻ってきた本。6編からなる連作短編集。表紙が鮮やかでとても素敵である。帯紹介に「涙が自然と流れる。切ないどんでん返し」と紹介されていたが泣ける程ではなかった。でも本当にやるせなく切ない物語だった。ちょっとしたいたずらがある人の人生を変えてしまう。また、いじわるな悪意も描かれている。サスペンス物として楽しめました。2021/09/18
うぇい
9
とても面白かったです。 岸田さんの本を読むのはかなり久しぶりでしたが。数年前に結構な冊数読んだと思うが、最近は新刊出てないのかな?ウイキペディア見ても出版されていないみたい。この作品も2013に出ていたみたいだし。とても面白い作品が多いと思うので、もし新しいのをもし見かけたらぜひ読んでみようと思います。2021/06/24
ヨシ
9
過去の過ちが起こした事件、なかなかのイヤミスそして切ないどんでん返し。登場人物が把握しずらいこともあったが、良作。気になる作家がまた1人。2020/04/01