内容説明
音楽ライターとして第一線で活躍しながら、現在もレコードショップの店員として世界中の音楽に触れる著者が、今ここに至るまでを「平成の30年」になぞらえて描いた、青春エッセイ。本書は1年に1章、その年を思い起こさせる個人的な1曲を添えてのソングブック形式。落ちこぼれ大学生だった「ぼく」は友人と一緒に自分たちの雑誌を作り、なんとか大学を卒業し、ライターの仕事を増やす一方でレコードショップで働き、だんだんと自分の生きる道をみつけていく。そのそばにはいつもたくさんのミュージシャンがいて、たくさんのレコードショップがあった。平成の30年を個人の体験とともに描きながら、読む人にとっての「平成」をもまた思い起こさせる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
27
「リズム&ペンシル」って名前がかわいい。名は体をというか、不思議と「ジョナサンリッチマン」や「NRBQ」、「GUIRO」などを想起させるワードだ。「ルミさん」を読みたくなったし、週末は音楽を聞き狂いたいという気持ちになった。2019/12/26
阿部義彦
18
晶文社の本です。音楽ライター松永良平さんの半自叙伝のような青春小説。平成元年から最終の31年までの31章からなっています。アルバイトの中古レコード屋時代から音楽同人誌、海外旅行、渋谷系、SAKEROCK、ceroとの出会い、雑誌Quick Japanとの関わり、家族や彼女さんとの事など、音楽とともにあの時代が蘇ります。何度もお金をスられてすってんてんになったり、それでも明日が来ることを信じて何とか切り抜けます。一章ごとに、その年を象徴する楽曲が挙げられていて印象的です。空気公団、細野晴臣、柴田聡子等など。2022/06/16
qoop
4
著者にはハイファイレコードの店頭で応対いただいていた程度の面識しかないのだけれど、それでも(それこそ一方的に)親しみを感じつつ読んだ。今の場所に移転した当初はまだ大江田信氏の色合いが濃厚と思っていたので、直後に重責を任されていたとは正直意外だった。2023/09/08
カジノ王
3
音楽ライターである著者が平成元年から平成31年までを音楽を軸にして振り返った長編エッセイ。序盤で触れられている海外のミュージシャンのことは知らない人ばかり。しかし、2002年過ぎたあたりからのSAKEROCK、星野源、スカート、ceroといった面々との出会いは、それまでの金銭的窮地だった期間との対比もあって、読みごたえがあった。登場はしないものの、著者の大学のサークルの10年先輩であり、最初の著作に帯コメントを寄せたのは坪内祐三さん。2020/02/24
tp
1
松永良平さんの平成パンツを、読んだ。好きと言うひたむきさが生み出す感動や奇跡、忘れていたなー。でもまずは何より、動き回れる健康な体(と心)が大切ってのが、納得感ある。2022/11/09
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