講談社文庫<br> 観音妖女 十時半睡事件帖

個数:1
紙書籍版価格
¥565
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文庫
観音妖女 十時半睡事件帖

  • 著者名:白石一郎【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 講談社(2020/01発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061843486

ファイル: /

内容説明

泰平の世では、武士の生活もたるみ勝ち。そこで、隠居した老人たちが結集して、息子や嫁に活を入れる相談をすることにした。だが、その寄合いの中味は、老人の愚痴と嘆声ばかり。ところが、ひとりだけ型破りな老人が現われて……。黒田藩の総目付、十時半睡が珍事難事を巧みに裁く、連作シリーズ第2集。NHKでドラマ化もされた名作。武士の悩みは、サラリーマンの悩みと変わらない!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TheWho

12
福岡藩総目付で隠居の十時半睡が、藩内の騒動を巧みに裁く短編連作人情時代小説全7巻の「十時半睡事件帖シリーズ」の第2巻。今回は、隠居した老齢の藩士の中でも恋を求める老荘恋道行を皮切りに、熟年離婚をした妻と夫の顛末、奉行達の遊興事情、表題の万引癖の妻を持った夫の悲哀、足軽と町人との諍いから進展する奇妙な仇討、女たらしの男の騒動、春画にのめり込む侍、そして山歩きが趣味の蔵役人の話し等八編の物語。共に一般庶民の悲哀と哀愁が漂う情感溢れる一冊です。2016/02/01

タツ フカガワ

11
シリーズ2作目。隠居した後、再び福岡藩黒田家の総目付に任ぜられた十時半睡には、藤沢周平さんの三屋清左衛門に通じる魅力があります。ただし本シリーズの読みどころは現代の写し絵のような黒田家藩士たちが起こす騒動で、熟年離婚を思わせる「逃げる女」や、お役より春画描きに没頭する「枕絵ざむらい」など、人間模様が面白い。「お蔵番」がとくに良かった。2019/11/10

あかんべ

10
江戸時代における女性の常識って、今の女性にはがまんならないものだろう。2017/01/22

森の猫

10
本棚の本を再読。改めて読むと、随分男っぽい時代小説だなぁと思う。94-95年に金曜時代劇で放送された全23話をまた見てみたいですね。本巻の中では、特に「逃げる女」にいろいろ考えさせられます。現代に通ずるものがあって。ひと昔前は、こんなに威張ってる夫って、割とありきたりだったかも? 2014/12/19

Ribes triste

8
十時半睡事件帖、第2巻。バッサリ断じるのではなく、落としどころに落とす。必ずしも、スッキリとした解決ではないが、半睡の柔軟な考え方が私は嫌いではない。この読み口がやめられず、どっぷりハマっております。2018/03/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21628
  • ご注意事項