- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
古代中国の秦の末期、覇権をめぐり二つの巨星が対峙した。項羽は名門子弟のエリートで、インテリジェンスを判断基準に置く「知型人間」。かたや劉邦は、一寒村の庶民出身で、人や感情を重んじる「情型人間」。組織を動かし勝敗を分けた二人のリーダーの人間力とは何か? 両雄の軌跡を辿り、トップリーダーの資質と条件を抉る、壮大な歴史人物伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかむら
1
本書のタイトルを聞くと、司馬遼太郎先生の本を思い浮かべるが、こちらの方が読みやすい上、現代へのヒントも多くビジネス書と考えても良いかもしれない。 できる人はつい自分でやってしまいがちであるが、周りの人たちを巻き込んで成し遂げることの重要性がよく分かる。それにしても劉邦の気持ちの切り替えの速さ、割り切りの良さが際立っている。その一方で肉親ですら逃げる際に見捨てる合理性もスゴイ。 ただ、なんでもかんでも"風度"で片づけられてはたまらない。その点が残念。2013/02/25
黒頭巾ちゃん
0
項羽は完成された上司でありましたが、劉邦はその逆でした。劉邦は部下に育ててもらったと言うことです。ただ、劉邦が秀でていた能力は【部下を扱う能力】です。これは、生い立ちなどからきているのでしょう。劉邦自身もそう語っています。 また、興味を引く言葉を3つ ○親分が強敵なら弱い子分からせめて、親分を孤立させる ○大きな仕事をするときは細かい配慮は忘れる。大きな礼をするときは小さな遠慮はしない ○民は海、王は船。海が穏やかなら船は進むが、海が荒れると船は転覆する。 ひとりの人間の能力には限界がある。2009/09/29