内容説明
世の中すべてが白か黒か、というわけにはいかない。ふたつの色のあいだに茫漠と拡がり、時が奇妙にたゆとう灰色の世界を、砂時計のなかで落ちつづける砂を見つめるような眼差しで、さりげなく、しかし残酷に描く、ハイブロウなショートショート66篇。現代人の孤独と倦怠。そのエッセンスをいま、あなたに……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星野区
2
読み終わろうと思えば1日で読み終われる程度の長さ。ショートショートということもあり、小粒で読みやすい。ショートショートというと自分の場合どうしても星新一を思い浮かべてしまうのだが、星新一のような話のオチを期待しているとその違いに驚くかもしれない。ものによっては、オチに捉えどころのない話も混ざっており、言いようのない独特な読後感に包まれる。この本の中で一番好きな話は『コーヒー』。このあと何か恐ろしいことが起きそうな予感を残して終わり、というのは想像がかきたてられてとても面白いと思った。2024/12/26
けいちゃっぷ
2
SS(ショートショート)が66篇。実は眉村卓は星新一以上にSSを書いているそうな。ほえー。
壱片時乃
1
急激に変化する時代の中、古いものへの哀愁と新しいものへの畏怖が寒々と描かれている。星新一の痛快なSSとは違って、ほんのりと寂しくなる、そんなSS集です。昭和四十年代後半から五十年代頃に描かれた未来が、多くは的外れながら時に現代とまるっきり一致していて、とても奇妙な感覚でした。2010/07/07
hitomi
0
すこし唐突すぎる話もあったが面白かった。『覗き見』『私のカチカチ山』『車』がよかった。2015/05/09
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0
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