内容説明
世の中すべてが白か黒か、というわけにはいかない。ふたつの色のあいだに茫漠と拡がり、時が奇妙にたゆとう灰色の世界を、砂時計のなかで落ちつづける砂を見つめるような眼差しで、さりげなく、しかし残酷に描く、ハイブロウなショートショート66篇。現代人の孤独と倦怠。そのエッセンスをいま、あなたに……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいちゃっぷ
2
SS(ショートショート)が66篇。実は眉村卓は星新一以上にSSを書いているそうな。ほえー。
壱片時乃
1
急激に変化する時代の中、古いものへの哀愁と新しいものへの畏怖が寒々と描かれている。星新一の痛快なSSとは違って、ほんのりと寂しくなる、そんなSS集です。昭和四十年代後半から五十年代頃に描かれた未来が、多くは的外れながら時に現代とまるっきり一致していて、とても奇妙な感覚でした。2010/07/07
hitomi
0
すこし唐突すぎる話もあったが面白かった。『覗き見』『私のカチカチ山』『車』がよかった。2015/05/09
1977年から
0
1980年