内容説明
平凡な毎日を送る高2の涼太。ある日、密かに想いを寄せる七瀬栞が「思い出忘却症」だと知ってしまう。その病は、治療で命は助かるものの、代償として“一番大切な記憶”を失うというもの。忘れることを恐れる七瀬は、心を閉ざし誰とも打ち解けずにいた。そんな時、七瀬の“守りたい記憶”を知った涼太は、その記憶に勝る“最高の思い出”を作ろうと思いつき……。ふたりが辿り着くラスト、七瀬が失う記憶とは――。驚きの結末は、感動と優しさに満ち溢れ大号泣!菊川あすか渾身の最新作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tukasa
3
家族との思い出が残ってよかった、、 これから2人が幸せな関係を築けますように!
せぶこ
1
こうして改札のほうを向いていれば階段を下りてくる七瀬が見えるけど、その時俺は手を振るべきなのだろうか。七瀬も俺に気づいたとして、目が合ったのになにもしないのは変だ。かといって笑顔で手を振ったりして周りから恋人だと思われてしまったら七瀬に悪いし、悩む。 「途中で塚本くんが開花時期に気づいて中止になったらどうしようって、不安だったんだよ」2023/11/14
梅子
0
泣ける恋愛小説。 展開は特に目新しくはないが、主人公の塚本涼とヒロインの七瀬栞との哀しい恋の物語でありながら主人公の好きな人を思う気持ちがひしひしと伝わってくる。 藤棚の下で一目惚れしてよく知らない好きな人にここまでできる人なんてなかなかいない。 周りの人間関係、心理描写もとてもリアルで恋愛感情以外でも本当に共感しすぎて辛いぐらいだった。 あとクラスの人気者の結城と友達の寺川、ヒロインにあごがれてる大野さん。みんな優しすぎる 「あなたにとって一番大切な思い出はなんですか?」と考えるはず。2020/12/24
にっしー
0
これもまた感動ものでした。 気持ちがあればなんでもできる。 人は強いなと感じました。2020/11/16
すい
0
記憶の一部が抜け落ちるのはきっと、とても辛く怖いことで、その記憶の一部になってしまった人は、もっと辛いのではないか。これまで共有した時間が、自分の中にしか残らないなんて寂しすぎる。しかもそれが、自分の一番大切な記憶だなんて、自分は耐えられるだろうか。2019/10/10