内容説明
東京オリンピックを控え、外国人をいかに「おもてなす」かへの関心が高まる日本。また、世界の市場を狙って国外に飛び出す日本企業も増えています。そうして外国の人と交わっていくと、日本について外国人が発した質問に、なかなか答えられないことがよくあります。それは「何故、日本人は大地震の時でも助け合えるのか?」「どうして日本人は、そこまでまじめに仕事に向き合うのか?」「日本人が綺麗好きなのは何故なのか?」といった、日本人自身の姿や振る舞いに関する質問です。英語の授業でも歴史の授業でもその答えは習わないため、答えられないのです。
本書では、そうした日本人の行動がどこから来るのか、豊富な歴史事例や現代のエピソードで例示しながら、「船井幸雄の一番弟子」を自他ともに認める人気経営コンサルタント、佐藤芳直が語ります。「短く伝える英語例文」付きですぐに実践にも役立ち、日本人としてのアイデンティティ確立や、教養育成にも資する1冊です。
目次
第1章 日本人の行動の源にある「公」の精神
第2章 ものづくり大国日本を形作っているもの
第3章 「おもてなし」の心を味わってもらう
第4章 世界が賞賛する日本の「職人道」を伝える
第5章 日本史の「正の側面」を主張する
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
25
薩摩藩の郷中という仕組みは、負けるな、嘘をつくな、弱いものをいじめるなという、卑怯な振舞を戒めた(50頁)。凌雲丸は日本初の実用蒸気船(69頁)。和食ブームの中で、Gotisou Spiritsというアメリカのフランス料理店で見られる言葉(110頁)。随所に和→英があるため、通訳案内士試験の1次英作文でも2次口述逐語訳対策にも的中しそうな内容目白押し。コピーして、書き写して覚えよう。道元『典座(ぞ)教訓』『赴粥飯法(ふしゅくはんぽう)』の料理本を出し、医食同源を仏道実践と知っている(143頁)。 2015/08/18
カリン
9
日本人に生まれたことに誇りを持ち、誇りある日本人としての行動をすべきだと思った。2015/12/27
Humbaba
6
人種によって受容体の数には違いがある。そのため、同じ人間という種族が同じ事象を体験ても、それに対してどのように感じるのかには違いが生じる。しかし、どのような人種でも受容体の数が全くないということを意味しているのではないため、時間をかければある程度は伝わる。2015/08/17
ぷれば
5
「外国人に伝えたくなる」とあるように、外国人からよく尋ねられる「日本の謎や不思議」について5ツのテーマで構成。「公」の精神性、ものづくりの根底、おもてなしの心、職人道、日本史の正の側面等。各テーマごとにエピソード、文化特性、歴史など、さまざまな視点から日本を語り、英文でも紹介されている。日本人として、日本を見直し、知る上で入門書となる一冊。2015/08/26
KTakahashi
0
第4章世界が賞賛する日本の「職人道」を伝える p159の,「背中」で伝えてきた職人道,からp169までの10ページが良かった。《よき技術には,よき生活態度がある》。 2016/05/19