幻冬舎文庫<br> 大人になれない

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幻冬舎文庫
大人になれない

  • 著者名:まさきとしか【著】
  • 価格 ¥721(本体¥656)
  • 幻冬舎(2019/12発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344429260

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内容説明

学校から帰宅し、母親に捨てられたと知った小学生の純矢。母の親戚・歌子の家に預けられ
たがそこはデブ女、無職の中年、 67 歳の引きこもりや毒親の老婆など、純矢が「生きてる価値
ない」と思う大人の吹き溜まりだった。捨て子の自分も同類だと不貞腐れていたある日、
「歌子が双子の姉を殺した」と聞き探り始めるが。大人になれない大人たちの感動ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっこ

69
父親を知らず母子家庭で育った純矢・小学5年生。ある日、母親から捨てられた。親戚の歌子のところに引き取られるのだけれど、そこには無職の中年と67歳の引きこもりが居候していた。吹き溜まりのように思えたそこで、人とのつながりや、自分の居場所を見つけ出していく。それぞれが小さい頃想像していた未来と現実にもがいている。だれもが大人になれない。最後は温かく終われた。2020/10/19

忍者千乗りの門戸開放

11
初まさきとしか作品。 読みやすい文体でサクサク読めました。 人の心の機微、関係性、子供から大人への階段… 最後はもっと劇的でお涙頂戴的なものかと思ったが、そうでもなかった。 けれどもなかなか考えさせられました。 人が生きている意味や価値… うーん…軽い小説だけどテーマは重い。 ありがとうございました!2020/09/15

文太

7
小学生の純矢は母親に捨てられ、親戚の家に預けられる。そこに居候する大人たちとの交流を描いた作品。まず、この居候たちが否定しつつも似たようタイプ。己の不幸や上手くいかないのは全て他人や環境のせいにする。プライドは高く、調子にのりやすく、他者を見下す。純矢に「生きている価値がない」と評され、その行動や言いぐさから「大人なのに」と疑問を呈される。しかし、ここで難しいのは大人とはという答えなのだ。肉体的には成熟していても、精神は未熟。そんな人はこの世にたくさんいる。果たして自分は大人になれているのだろうか。2020/09/14

こばゆみ

7
「大人になれない」、その名の通り、大人らしくない大人がたくさん出てくるお話。そんな大人たちを冷静な目で見ている主人公の小学生が中身は1番大人かも。解説に「余白」、「からりとした可笑しみ」と書いてあって、いい得て妙だなと思った。2019/12/31

himanaka

5
自分の弱さを冷静に見つめられることが大人であるということ。現実には、いつまでも自分探しをし続け、こんなはずはないと呟き続ける人の何と多いことか。その裏には、親からありのままの自分を十分愛されてもらえなかった反動があるのかもしれない。2022/01/13

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