内容説明
東京で働く原田と同郷の恋人・早川ゆきの二人が高知県へ帰省する当日、ゆきはマンション自室で刺殺され、乗車予定のJR切符が消えていたのだ! 十津川と亀井は高知へ向かい、土佐藩家老の血筋であるゆきの父・秀典は地元の権力者であり、四国を一周する鉄道網を完成し新幹線を開通させることが夢だと知るが、翌朝早川家に3発の銃弾が撃ち込まれる。坂本龍馬嫌いを公言する秀典は、過去にも家を放火されたことがあるという。また秀典は土佐くろしお鉄道〈ごめん・なはり線〉が走る安芸をなぜか嫌悪しているようだ。かつて市内に所有していたホテルも邸も手放していた。一方で傷心旅行をする原田の前に現れる謎の女、5年前失踪した原田の友人……。十津川は、南国土佐の鉄道沿線で何を見るのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まんむー
8
西村京太郎さんの本は初めてかもしれない。高知の名家の女子大生がマンションで殺されていた。疑われたのは付き合っている公務員の原田一郎。捜査する十津川警部だが、警視庁も財政難だと思うのに、4回も高知への出張、長期滞在、部下の刑事たちも高知へ出張の太っ腹。しかも妻まで捜査に付き合わせる。この設定はありか!娘が、結婚を前提に付き合っている女性が、殺されたにもかかわらず、父も原田もあまり感傷的な表現や落ち込んでいる様子が読み取れなかった。そういう時って、何か隠し事があるのね。サクッとドラマを見ている感覚で読めました2024/03/25