中公文庫<br> 絶海にあらず(上)

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中公文庫
絶海にあらず(上)

  • 著者名:北方謙三【著】
  • 価格 ¥712(本体¥648)
  • 中央公論新社(2019/11発売)
  • 初夏を楽しむ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/1),中央公論新社140周年×Kinoppy15周年 ほぼ全点大特集(~6/14)
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  • ISBN:9784122050341

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内容説明

京都・勧学院別曹の主、藤原純友。坂東への旅で若き日の平将門との邂逅を経て、伊予の地に赴任する。かの地で待っていたのは、藤原北家の私欲のために生活の手段を奪われ、海賊とされた海の民であった。「藤原一族のはぐれ者」は己の生きる場所を海と定め、律令の世に牙を剥く! 渾身の歴史巨篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

眠る山猫屋

48
再読。平将門ではなくて藤原純友を描く辺りが北方先生らしい。やりたいことも無く欲も無く、無為に過ごしていた純友が、旅を経て少しづつ変わっていく。流されるように任官した伊予で出会った人々や、政の理不尽。抜群に頭が切れる訳でも腕が立つ訳でもない純友が生きたいように生きていくうちに、次第に都の藤原一族に刃向かうまで。〝海〟を舞台に、政治の隙間を突くように海賊を偽装し物流を生かして立ち向かう様は気持ちが良い。坂東は戦乱、都は権謀術数と大変だが、伊予から西の海はどこまでも爽やかだ、今のところは。2019/08/16

Haru

42
矢野さんの「平将門」を読んで、北方さんも同じ時代を書いていたじゃない!と再読。冒頭の洪水に見舞われる京の陰鬱な雰囲気から、あっという間に物語の中に。鬱々とした京から、潮風爽やかな伊予ヘ。感じたまま自由に行動する純友は藤原北家の血筋の良さ、勧学院で書物を好むインテリさと、豪放磊落さが相まって、みるみる内に水師をまとめあげる。「当たり前のことを当たり前にするために」、藤原北家の権威なんてくそ食らえと突き進む純友に悲壮感はないけれど、これから好古さんが絡んで、だんだんと追い詰められていくのかと思うと辛いなぁ。2016/03/13

はらぺこ

39
上巻なので大きい動きは特に無くて静。 北方作品は歴史モノだけ何冊か読んでますが、作者の風貌に見合わず主人公の口調はオラオラ系じゃなく優しい人が多い気がします。この藤原純友も今の所そうです。 下巻が楽しみです。 2011/06/14

大阪魂

33
北方さんの歴史もん、今度は平安時代、藤原北家の忠平が権力握ってた頃、坂東の平将門と同時期に伊予で叛乱起こした藤原純友が主人公!北家やけど傍流で官位もなかった純友、琵琶湖で忠平の苦境を救ったことから伊予掾に任官され、荷はあるのに舟を通行させず暴利を貪ってる京のやり方に地元の水師たちが反発してるのに共感、海賊のせいにしながら商船を通行させて水師たちの信望を集め、地元の有力者の娘・佐世を妻にし着々と地盤を築いてく!なぜか海賊を保護する太宰府を糾弾し忠平の不興を買い出したところで上巻終了!漢・純友、今後どーなる?2025/12/16

フミ

20
平安時代の西暦930年代終わり頃、瀬戸内海で反乱を起こした「藤原純友」を主人公にした小説です。前に読んだ「楠木正成」同様、人物の目線と会話で、どういう経緯で伊予の国(愛媛県)に赴任し、人脈、船や兵力などの勢力基盤を育てて行ったかが、じっくりと描かれていく感じで楽しかったです。 主人公が冒険心、好奇心あふれる「藤原一族の変わり者」として登場するのですが、こういう「自分で道を切り開きたい人」には「何もしなくても旨い汁が吸える場所」というのは、許せないのでしょうね。上巻は下準備という感じで、先が楽しみです。2022/10/18

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