- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
空海は――親不孝!? 金遣いが荒い!? 大学中退!? 遣唐使前に密航していた!?――知れば知るほど面白い! 高野山真言宗伝燈大阿闍梨である著者が、「人間・空海」に迫る! 空海とはどういう人物なのだろう。これは、“弘法大師”と呼ばれる偉人、万能の天才としての空海のことではない。今、目の前にいたとしたらどういう風に見える人なのだろうという人間像であり、また、偉人、天才と呼ばれる以前の、生身の人間の生涯、つまり私たちと同じように悩み、苦しみ、足掻いて生きている、ひとりの人間として空海を捉えるという試みである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジョンノレン
48
ずっと気になっていた空海、どこから手をつけるか少し悩んだ末に、表層的であってもシンプルに必要項目が相応に網羅されていると思われるこの本を手に取った。基本的に正解。その年少から青年期にかけての神童的素地にスケール感も加わると共に大胆に内発的な軌道修正を断行する姿は成人後も不変。予定外の遣唐使船漂着地での現地当局宛の嘆願文の見事さもさることながら、唐語梵語も使いこなした才気は今も現地で語り草、故に恵果阿闍梨にも到達。著者も高野山大阿闍梨にて、顕教と密教の説明をはじめ素人向けにわかりやすく説明してくれる。 2024/01/02