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内容説明
デマや詐欺、文書の改竄、フェイクニュースに溢れる現代社会で、もっとも必要とされるのが本物/偽物を見抜く力=真贋力だ。拡散されている情報は本当に真実か、取引相手は信用に足る人物か――社会の情報化が、かえって真贋を見極めることの難しさに拍車をかけている。相国寺・金閣寺・銀閣寺住職である著者は、幼い頃から書画や骨董に親しみ、国宝や重要文化財を多数収蔵する美術館を開いた目利きの達人としても知られている。ローマ教皇フランシスコをはじめとする「真実の人」との出会いや、禅で最重要視される「体験」を通して培われた鋭い真贋力は、現代の私たちに迷いなく生き抜く術を教えてくれる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
大先生
7
臨済宗相国寺派第七代管長。金閣寺・銀閣寺の住職も兼任している有馬賴底さん。本物と偽物を見分け、真贋を見極めるには「体験」が必要であるということを強調しておられます(行動や実践の必要性のところで王陽明の話も出てきます)。もの自体には本物も偽物もなく(無自性)、それを決めるのは人間。先入観や固定観念があると目が曇る。臨済宗の開祖臨済禅師は「疑わざる、これ病なり」とまで断言したようです。最近はピュアな人が増えている気がしますが、臨済禅師に言わせれば病気ですね(苦笑)。政治的な主張も少なくないのは意外でした。2020/07/26
Yasushi I
2
京都の相国寺に若冲を観に行った際、ミュージアムショップに有馬頼底管長のサイン入りの本書があり衝動買い。真贋を見抜くことではなく、本物と接することや、やり切る生ききることの大事さを書かれている。「無事是れ貴人、但、造作すること莫れ、ただ是れ平常なり」悟りの境地は果てしなく遠い。2021/05/09
Go Extreme
1
情報化→本物と偽物・真贋を見分めにくさに拍車 体験→自分なりの軸・見識 無欲:欲なし<欲と付き合う 野放図な欲望→不幸 捨てるを徹底→悟りへの執着すら捨てる 三毒:貪欲・瞋恚・愚痴 煩悩具足の存在→認識・とらわれず 疑わざる、これ病なり 本来の面目:自然のままの自分 元号:中国の制度にならい世界で唯一維持 自悟自解:自ら悟り・自ら解らしめる 一大事:今日の・いまのこの瞬間の心 あつき心でもてなす:瞬間瞬間・1日1日を大切にする 本来無一物:からりと晴れ渡った自由で清浄無垢な世界2020/01/19
よし
1
相国寺の七代目管長の有馬頼底さんの著書なんですね。2019/12/14
腐れCPA
0
★ そのときの宗旦に欠けていたのは、まさに今日只今の心だったのです。2021/01/09




