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内容説明
私たちのまわりには空間が四方八方に広がっています。少なくとも、見た目にはどこまでも果てしなく続いているように思えます。果たしてこの空間は無限に続いているのでしょうか、それとも、十分に大きいだけで実際には有限に途切れているのでしょうか。(「まえがき」より) 宇宙は無限なのか、それとも有限なのか。宇宙に「果て」はあるのか、ないのか――。答えの出ていない“未解決問題”を、最新の宇宙論の成果を交えて考察。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カレイ.シュウ
64
難しいけど面白い。宇宙はビッグバン、インフレーション理論などから、自分の理解では有限なものが膨張していると思っていましたが、観測可能な宇宙の外側やユークリッド幾何学的に基づく観測結果からは、閉じている=有限である証拠がない!?というのは衝撃的でした。宇宙を理解するには数学と量子論がカギのようですが謎が解ける日は来るのでしょうか?2020/06/23
ニッポニア
47
大きい数を考える時、宇宙は都合が良い。以下メモ。わかっていない問題について、どのようにわかっていないのかを知ること。仏の悟りの大きさを表す単位、不可説不可説転は1の後ろに0が37澗(兆の6個上の単位)個つく、無量大数は1の後ろに0が68個しかつかない。さらに上の数、10の100乗をグーゴルと呼び、10の10グーゴル乗のことを、グーゴルプレックス。空間がまっすぐでないということは、時間もまっすぐでない。曲がった空間でまっすぐ進もうとしても軌道が曲がる。宇宙が生まれた理由とは、時間や空間は特別なもの。2024/12/30
けんとまん1007
45
宇宙は今も膨張している・・と、耳学問。そうなんだと思いつつも、その先は・・と思う部分もある。有限と無限。無限のほうが、面白いとは思うのだが、宇宙の説明となると難しい。それでも、名前だけは知っている偉人たちがでてくるので、それはそれで面白い。2020/04/13
inami
32
◉読書 ★3.5 結論:「宇宙が無限なのかどうかというのは、現代の科学では答えの出ていない未解決問題です」と・・そりゃあそうだと思いつつ、でも、わかっていない問題について、それがどのようにわかっていないのかを知ることは実に楽しい。「空間曲率」「バリオン音響振動」「くりこみ理論と無限大」「量子論における時空間」等は雰囲気しか分からない・・オルバースのパラドックス(:夜空はなぜ暗いか)が解けたのはスッキリした。宇宙のことが少し理解できるようになると、心がおおらかに、そしておだやかになる、宇宙の興味は尽きません2019/11/28
haruka
26
この宇宙の広さ、そしてほかの宇宙の数は、はたして無限か有限か?相対性理論やら量子論を武器に謎にせまっていく。だけどそもそも時空間は、情報処理の中から生み出される仮想的なものでしかないという説もある。だとしたらこの問いには意味がない。もともと存在しないし、宇宙は情報のやり取りにしか過ぎないから。きっと「空間」は私たちにとっての「時間」のようなイメージのもので、「進めばあらわれてくる・・(ように見える、ただの情報)」なのかなと感じた。私の脳では想像が限界なだけかも知れないが、無限が「すでにある」なんて思えない2024/10/09