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内容説明
ブッダが広めた仏教は本来いかなるものだったのか。原始仏教、ジェンダー、教団の権威化、大乗・小乗、経典に綴られた説話など、コンパクトな文量に仏教の叡智が詰まった一冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
棕櫚木庵
17
仏教に係わる思い出話(特に師,中村元氏との係わりと,ご自身の業績の話)を経糸に,現在の日本仏教や先行する仏教学者への批判を緯糸にして,真の仏教(初期仏教と正しい大乗仏教)について説いた本.原始仏典と法華経(と維摩経)そして日蓮からの引用が目立った.個々の話については教えられることも多いのだが,全体としては語り口が私には合わなかった.その理由の一つは,本書で批判されていることについて私がよく知らないことだろう.本も読者を選ぶと言う.私は予備知識の不足という点で選ばれなかったようだ.2020/03/01
はちめ
6
ちょっとタイトルのニュアンスとは違う内容なので、著者自身や初期仏教に興味のない人は戸惑うかもしれない。内容は著者自身の来歴に関することがほとんどで、特に師に当たる中村元とのかかわりに関することが多くを占めている。もちろんその事は、著者自身に興味を持ってこの本を手に取った読者にとっては悦ばしいことになる。☆☆☆☆2019/12/14
乱読家 護る会支持!
4
いい本です。 日本の仏教学者がともすれば、高尚な概念論に終始し、実践面での取り組みが不足しているように僕は感じています。 苦悩しながら生きる人々への救いという、本来の宗教者としての役割を十分に果たしているとは、僕は思えません。 著者は、その点についても同様に課題を感じておられるように思えました。2020/05/22
ホセ
1
「仏教の本当のお話し」といった内容。ありがたいお話しとかではない。人間ブッダに迫る内容もあって、仏教の知識がそこそこあれば、かなり興味深く読める。2020/06/18
Sin'iti Yamaguti
0
『仏教、本当の教え』は面白かった。本著もそれと重なる部分はあり、何よりも一話読み切り形式なので読みやすくてよい。ただ、帯になる惹句「思想としての仏教入門」は誇大宣伝だ。思想を中心とした「仏教入門」ならば、四諦八正道、三法印、縁起、空の思想、唯識などは必須項目だが、ほとんど触れることがない。著者の関心は法華経なので、それはよいのだが、日本仏教の二代潮流の禅と念仏にもまったく触れられていない。2024/07/23