内容説明
変わらない食卓の風景。変化する昭和の街角。人生の達人が綴る、豊かなる暮しの情景。
作家として多忙な日々を送る著者が、毎日、楽しみにしていたわが家の夕めし。子供の頃から好きな冷奴に、ついつい食べ過ぎるとろろ飯……。自作が、テレビドラマになったときの感想のほか、瀬戸内寂聴さんに「マジメ人間にして、大淫乱」と評された話など、暮しの達人が多彩な面を垣間見せる、随筆51編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
46
昭和44〜49年のエッセイ。とても読みやすい。人情と世間を弁え、意気地を持った大人の文章。身一つで世界を渡る侠気がある。ただし現在の感覚とは違う。戦争と飢えを知る世代が強い時代。生活や個性は二の次で、「まず生きる」為、目的重視と使命感を旨とする男性文化が支配的。性差別と暴力容認は当たり前。就職先で「新人類」と呼ばれた事を忘れない。そう呼んだ人とは、この歳になっても価値観が違うと言える。本書にも時代の匂いを感じる。それでも著者の見識や審美眼は素晴らしく、旅と食の話は大好きだ。時代が全て、というわけでもない。2020/06/02
金吾
29
脱力して読めるエッセイです。池波さんの交流がいい感じで伝わります。師匠である長谷川さんとの絡みはよく、「師弟ともにポーカーフェイス」は心底いい話だと思いました。2024/02/01
ドナルド@灯れ松明の火
20
【再読】何度読んでも池波ワールドに引き込まれる。鬼平・梅安・剣客の3部作に忙しい脂の乗り切った頃に書かれたエッセイも自信に満ちていて読んでて楽しい。この頃から古き良き東京や地方の雰囲気・人情が変わっていったことがわかる。お薦め2017/04/20
Syo
19
鬼平犯科帳も 名前を知っている だけだけど。 池波正太郎の作品も すぐには思い浮かばないけれど。 映画が好きで とろろ飯が好きで そして女性が…。 今では女性蔑視と 思われるかも知れないけれど すばらしい生き物 ですからね。2018/06/09
Jun1
16
池波さんの食にはいつもそそられてるので読んでみたら…残念。一番忙しかった頃のエッセイ集だった(^^;; 昭和の時代を懐かしく思い出しながら読了。これはこれで十分楽しめた(^^)2020/01/16
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