平凡社新書<br> 学校に入り込むニセ科学

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平凡社新書
学校に入り込むニセ科学

  • 著者名:左巻健男
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 平凡社(2019/11発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582859256

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内容説明

エセ科学を広める右派教育団体、親学、EM菌、水からの伝言、肉食悪者説、誤った脳科学……教師や生徒の善意を悪用し、学校教育に侵入するニセ科学を第一人者が一刀両断。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

224
恐ろし。ニセ科学はこんなにも教育現場を荒らしていたのか。暴かれるニセ科学の実例を読んでいるともうあの『トンデモ本の世界』を思い出す。EM、脳科学、水伝。なんとなく子供の情操のためという言い訳が用意されていてかえって気味が悪い。中には不衛生を奨励するかのようなうっかり信じてしまったでは済まない事例まである。迷信をすっかり排除するのは難しいがかんたんな努力で防げることはありそうだ。2020/07/29

修一郎

88
水からの伝言とか奇跡のリンゴなどはサイエンスの雰囲気を纏って情感に訴えると道徳の教材にはうってつけなのだろう。情熱的な先生が採用して自発的に教育技術を紹介し合うことで伝播していくのだ。こんな先生は一定数いるのだと思う。教師の素養にも関わることで根が深い。個別団体や個人への攻撃が多くてトンデモ食育への問題提起を期待していたのでちょっと違ってました。あまたあるダイエット法はまぁいいとして,ダイエット法とごっちゃになって錯綜していると思う糖尿病対策/高血糖対策についてもっと糾弾して欲しいな。 2020/02/14

きみたけ

87
著者は同志社女子大学教授や法政大学教授などを歴任、「RikaTan(理科の探検)」編集長の左巻健男氏。「科学っぽい装いをしている」あるいは「科学のように見える」にもかかわらず科学とは呼べないものを「ニセ科学」と言うが、学校に侵入する怪しげなニセ科学について警鐘を鳴らしています。マイナスイオン、水からの伝言、EM菌、ゲーム脳、親学、右脳型と左脳型、オオカミに育てられた少女など。関係各署の副教材のチェックと先生の科学リテラシーの向上を願います。(日本の大人の科学リテラシーは先進国の中で群を抜いて低いそうです)2022/01/05

yamatoshiuruhashi

65
学校がどれほど「ニセ科学」に浸透されているか。読んでいて恐ろしくなる。水に「ありがとう」と声をかけたり張り紙をしていると綺麗な結晶になり、「ばかやろう」と書いておくと汚い結晶になる。その捏造証拠写真と並べて子供に見せて置き、ヒトの体の大部分は水だから悪い言葉をかけると悪い体になるので、良い言葉をかけあいましょうね…。良い言葉で話すことと捏造を同一線上で語る教育は恐ろしい。それが思想的右派でも左派でも。本当の「科学的思考」を皆が持たねば国中がカルトに支配されることになる。恐ろしい。2021/09/01

rigmarole

54
印象度B+。「水伝」やEMといったSFが授業で科学的事実として語られているという実態に愕然。教員の科学リテラシーがここまで低いとは。特に、科学の何たるかを教える理科では、決して教えないか、逆に、非科学的であることを教えるための教材にするといいかも。ましてニセ科学で商品を売るのは詐欺です。もっとも、危機感は理解できるし論法は正しいのですが、そんなに狭量にならなくともという気もします。私の見解としては、非科学的な言説もアリでしょうが、一方で、生徒には科学的見地から胡散臭さを見抜く能力を養ってもらいたいです。2020/01/31

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