内容説明
お母さん、「嫌い」って言ってもいいですか? 「墓守娘」という言葉とともに、母娘問題を提起し話題となったカウンセラー信田さよ子が、いまだ生きづらさを抱えるすべての女性に贈る。自分の人生をとり戻すための「最後の手段」とは?
目次
はじめに
第1章 私はあなたの犠牲になりたくない
第2章 娘の苦しみを理解できますか
第3章 基準はいま自分が幸せかどうか
第4章 母の呪縛からどう逃げ出すか
第5章 自分の人生を生きるために
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろこ
44
これまで、「毒親」や「毒母」をテーマにした本は読んだことがなかった。が、近頃、少し、自分の生き方が苦しくなってきたので、何かの参考になるかと手にとってみた。(この人、私と同じ経験してる!)(この気持ち、分かる!)と、「娘」の立場に共感する点が多かった。時として、母の「愛」は「呪縛」にもなる。ただ、著者も書いているように、「娘」が、「母」の生育歴や背景を想像したり、理解しようとしない限り、母娘問題に終わりはないのかもしれない。「母」を責めるだけでなく、適度な距離のとり方が提案されており、気持ちが楽になった。2017/02/23
ネギっ子gen
38
副題が「娘たちの声は届くか」。その答えとして著者は田中美津さんの「わかってもらおうと思うは乞食の心」を紹介。返す刀で(著者とはほぼ同世代の)母親へは、次のように提案する。「母親とは孤独なものである。/自分の体の一部だった胎児を産み、そして30年以上経てば、まったく別の人間として娘を扱う。/娘を別の人間として扱うこと、その孤独に耐えることです。最後まで自分を裏切らず看取ってくれる、そんな存在として娘に期待することはやめましょう。/もうこれまで十分に娘からは喜びや楽しみを与えてもらった」はずだと。同感です。⇒2020/03/14
カッパ
28
【85】293【評価】◎【感想】お母さんからの愛は支配であり、母はまたそれを疑うこともない。どこか、母親との関係を美化したり親を嫌いでいることは良くないという文化がある。しかし、その可能性を考えるだけでスッーと楽になる娘がいるのもまた事実である。私は大いに救われた。2017/03/07
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
25
いろんなタイプの母娘について、タイプごとに距離を置く、または逃げる方法が具体的に書かれていて参考になりました。2018/06/27
こはる
14
巻末に向けて、母親との距離の置き方(逃げ方)や心の持ちようなどがより具体的に書かれています。私も含め幼少期から続く辛さから解放されるためには、母親への「わかって欲しい!」「どうしてわかってくれないの?」という願望を手放すことが必要なんですよね。なぜなら、それは到底叶わないものだから。 理解はできますが、そうは言っても…と素直に納得できない私はまだ道半ばです。2023/01/28