内容説明
「勤勉は美徳」ではない。人類は農耕を開始する前の20万年間、今よりずっと少ない労働時間で、ずっと豊かな暮らしを送っていた。はたして私たちの「労働」「豊かさ」に対する考え方は正しいのか? 気鋭の人類学者が、現代文明の“常識”を根底から問い直す意欲作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
白玉あずき
50
コロナウイルス禍の下で読むと一段と興味深い。「週に15時間しか~」と帯に有るが、<人類が狩猟・採集社会から農耕・牧畜社会に「進化」した事で、労働が強化され苦役となり、資本が蓄積されて格差が生まれた>という従来一般の視点から書かれた書ではない。帯はミスリード。狩猟・採集社会での人の世界観価値観、生活様式が、入植した白人農場主のルールによって破壊され駆逐された様、北アメリカ大陸の歴史を彷彿とさせる姿がメインとなる。土地を私有することが両方の文化の共生を不可能にする。自然や動物を人間と一体として2020/04/07
トラッキー
1
本当の豊かさとは何か?モノに不自由しない生活でもない、すべての時間が充実した生活でもない。あちらこちらに出かけられる生活でもない。ブッシュマンが長年そうしてきたように、必要な時に必要なだけの食べ物が得られて、あとの時間は、休んだり歌ったり自由に過ごすことができる生き方ではないのかという、現代社会の常識への強烈なアンチテーゼ。土地も資産も時間も効率的に使わないと、万一に備えて貯めておかないとと計画を強いられる生活は、実は豊かではないのかも知れない。ブッシュマンの生活ができるわけではないが、考えさせられる。2024/03/18
Q
1
カラハリ砂漠に住む狩猟民族と一緒に25年も暮してみたレポート。決して彼等が豊かだとは思えなかった。特に先進国による文化侵略は彼等の生活を完全に破壊してしまった。これは高度な知的生命体と地球人が出会うことに似ている。そのファーストコンタクトは我々をどう変えるのだろうか?文明の進化と知的探求を止めてはならないと感じた。その探求が「労働」ではなく「楽しみ」になる未来が到来することを祈りたいし、またその未来に貢献したい。2021/04/20
takao
1
印刷が今ひとつだな。 2020/02/11
ももお
0
★★★☆☆図書館で借りた。冗長で読みづらく、何が言いたいのかさっぱりわからん。セレンディップで要約を読んで、読んだこととする。時間感覚が資本主義文明とは異なっていたり、獲物を仕留めた狩人をわざと侮辱することで平等主義を維持する文化だとは!2021/06/20
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